敵女将軍による無限寸止め搾精管理

王国最強の聖騎士団長アルヴィンは、撤退戦の殿を務め、魔王軍の女将軍ベアトリスに敗北した。 処刑を覚悟した彼を待っていたのは、死よりも甘く残酷な「調教」だった。

鉄錆と血の匂いが充満していた戦場の記憶は、甘く蕩けるような芳香によって上書きされていた。

意識が泥沼の底から浮上するにつれ、全身を蝕む倦怠感と、手足の自由が利かない現実が突きつけられる。重い瞼を持ち上げると、そこは薄暗く、しかし淫靡な紫色の光に照らされた豪奢な寝室だった。

「……っ、く……」

身じろぎをしようとして、カチャリという硬質な音が響く。両手首と両足首が、冷たい鎖によってベッドの四隅に繋がれていた。その鎖はただの金属ではない。薄っすらと魔力を帯びたそれは、俺の身体から力を奪い、抵抗の意志すら削ぎ落とそうとする呪具だということは、聖騎士としての経験が告げていた。

ここは、魔王軍の拠点。そして俺は――王国最強と謳われた聖騎士団長、アルヴィン・クロウフォードは、敗北したのだ。

愛する妻であり、王国の第二王女であるセシリアを守るため、撤退戦の殿を務めた。無数の魔物を斬り伏せ、最後に立ちはだかったのが、あの女だった。

「お目覚めかしら、私の可愛い小鳥さん」

不意に、部屋の空気が変わった。扉が開かれたわけではない。影から滲み出るようにして、その女――魔王軍女将軍、ベアトリスが姿を現したのだ。

戦場では漆黒の甲冑に身を包んでいた彼女だが、今の姿はあまりにも無防備で、そして暴力的だった。身に纏っているのは、身体のラインを隠す気など微塵もない、薄絹のような夜着のみ。豊満すぎる胸の膨らみが布地を押し上げ、歩くたびにたぷん、たぷんと重たげに揺れている。腰から伸びる太ももは白く輝き、その奥にある秘められた場所すらも、透けて見えそうなほどだ。

「……ベアトリス……っ! 俺を殺さず、何のつもりだ!」

乾いた喉から声を絞り出す。威厳を保とうとしたが、その声は予想以上に掠れ、弱々しいものだった。

ベアトリスは艶然と微笑むと、寝台の縁に腰を下ろした。芳醇な果実のような、あるいは強烈な媚薬のような甘い香りが、鼻腔をくすぐり、脳髄を直接撫で回されるような感覚に襲われる。

「殺す? まさか。貴方のような極上の素材、使い捨てにするはずがないでしょう?」

彼女の長い指先が、俺の頬を伝う。氷のように冷たいのに、触れられた箇所から火傷しそうなほどの熱が広がっていく。

「貴方の身体には、聖騎士特有の清廉で強大な魔力――『聖気』が満ち溢れている。それは私たち魔族にとって、何よりも美味で、力を高める極上の糧なのよ」

「糧だと……? 俺を食うつもりか」

「ええ、食べるわ。でも、肉を食らうわけじゃない」

ベアトリスの瞳が、妖しく細められた。その瞳孔は爬虫類のように縦に裂け、獲物を絡め取る捕食者の光を宿している。

「貴方のそのイチモツから吐き出される、濃密な精気(マナ)をいただくの。枯れ果てるまで、骨の髄まで、たっぷりとね」

「ふざけ……るなっ!」

屈辱と憤怒で全身が震える。俺にはセシリアという心に決めた妻がいる。彼女以外の女性に肌を許すなど、騎士としての誇りが、そして夫としての愛が許さない。

「俺は屈しない。貴様の慰み者になど、死んでもなるものか!」

「うふふ、威勢がいいわね。その高潔な精神……ゾクゾクしちゃう。でも、身体の方はどうかしら?」

ベアトリスが視線を下に向ける。つられて俺も自分の下腹部を見た瞬間、顔から火が出るほどの羞恥に襲われた。

俺は全裸だった。鍛え上げられた肉体は無様に晒され、そしてあろうことか、股間のイチモツはすでに半ばまで鎌首をもたげ、ビクビクと脈打っていたのだ。

「なっ……!? ち、違う、これは……!」

「私の魅了(チャーム)の香りに当てられたようね。口では拒絶していても、雄としての本能は正直……私の匂いを嗅いだだけで、種を撒きたくてうずうずしている」

「ぐ、うぅっ……!」

否定できなかった。彼女が近くにいるだけで、下腹部に熱い鉛が溜まっていくような感覚がある。頭では激しく拒絶しているのに、身体の奥底が熱く疼き、彼女の豊満な肢体を求めて悲鳴を上げている。

「さて、まずは味見をさせてもらいましょうか」

ベアトリスが、ゆっくりと俺の股間に手を伸ばす。

「やめ、ろ……触るなっ!」

俺の悲痛な叫びを無視し、彼女の細くしなやかな指が、熱く昂った剛直に触れた。

ビクンッ!

「あ……っ!」

ただ触れられただけだ。それなのに、雷に打たれたような衝撃が背筋を駆け抜けた。彼女の指先には魔力が込められているのか、皮膚の表面だけでなく、尿道の奥、前立腺の芯まで痺れるような快感が浸透してくる。

「あら、敏感。妻君には、あまりイジめてもらっていないのかしら?」

「黙、れ……セシリアを、愚弄するな……ッ!」

「可愛い反応。もっと啼かせてあげたくなるわ」

ベアトリスは楽しげに笑うと、指の腹で裏筋をツーっとなぞり上げた。

「ひ……ぅッ!」

「ここ、気持ちいいんでしょう? 血管が浮き上がって、こんなに硬くなって」

カリカリ、と爪先で鈴口を引っ掻かれる。その軽微な刺激ですら、今の過敏になった神経には暴力的な快楽となって響く。

「く、やめ……あ、ぐぅッ!」

「だめよ、力んじゃ。もっとリラックスして……私に身を委ねなさい」

彼女の手のひらが、俺のイチモツを優しく包み込む。ひんやりとした肌の感触と、そこから伝わる吸いつくような魔力の波動。まるで熱い沼に引きずり込まれるようだ。

しごきが始まった。

最初はゆっくりと。皮を剥き、亀頭を露わにし、また皮を被せる。その単純な反復運動が、恐ろしいほどの精度で行われる。俺がどこで感じ、どこの速度を求めているのか、彼女は全てを把握しているかのようだった。

「ん、ぁ……っ、くッ!」

歯を食いしばり、必死に声を殺す。だが、快感は波のように押し寄せ、理性の堤防を削り取っていく。

「ふふ、我慢強いのね。でも、これはどうかしら?」

ベアトリスが、空いている手で何かを宙に描いた。紫色の魔法陣が展開され、そこからピンク色の粘液が滴り落ちる。

「スライムから抽出した、特製のローションよ。媚薬効果もたっぷり入っているわ」

どぷり。

大量の粘液が、俺の股間にぶちまけられた。生温かく、糸を引く液体が、竿全体に絡みつく。

「あ、あぁッ!?」

感触が一変した。ベアトリスの手が、ぬるぬると滑りながら、強烈な吸着力を持って肉棒を扱き上げる。

ニチャァ……、グチュッ、クチュクチュ……。

卑猥な水音が、静かな寝室に響き渡る。粘液が潤滑油となり、彼女の指紋の一つ一つが、亀頭の細かな皺やカリの段差をねっとりと蹂躙していく。

「ほら、いい音。貴方の男根が喜んでいるわよ」

「ちが、う……俺は、こんな……ッ!」

「嘘つき。こんなにガチガチになって、先走り汁まで垂らして……」

彼女の指摘通り、我慢汁が止めどなく溢れ出し、ローションと混ざり合って白濁した液体を作り出していた。

気持ちいい。悔しいが、気が狂うほどに気持ちいい。妻との交わりですら感じたことのない、脳髄を焼き切るような鋭利な快感が、腰の奥から突き上げてくる。

ニチュッ、ズリュッ、ズボボボ……ッ!

手の動きが速くなる。強弱をつけ、時には強く握りしめ、時には優しく撫で回す。その緩急自在の責めに、俺の腰は意思に反して浮き上がり、彼女の手のひらを求めてくねり始めていた。

「あっ、く、あぁッ! や、め……!」

「どうしたの? もう行きたいの? 早いのね、アルヴィン」

「だ、だめ、だ……出、る……!」

限界が近づいていた。媚薬の効果か、それとも彼女の手技か。あまりにも早く、射精の衝動が膨れ上がる。だが、ここで出してしまえば、俺は完全に彼女に屈したことになる。

耐えろ。耐えるんだ。だが、身体は言うことを聞かない。

精巣が収縮し、尿道口が熱く開く。

「い、いくッ! 出るッ!」

白濁した熱波が、解き放たれようとした、その瞬間。

「――『絶頂封鎖(ディナイアル)』」

ベアトリスが冷徹に呪文を紡いだ。

ドクンッ!!

「……え?」

心臓が早鐘を打ち、絶頂の波が最高潮に達したはずなのに――何も出なかった。

精液が噴き出すはずの開放感がない。ただ、射精直前の、あの張り詰めた強烈な快感だけが、行き場を失って下腹部で暴れ回っている。

「が、ぁ……っ!? な、何だ、これ……っ!」

「言ったでしょう? たっぷりといただく、と。たった一回で終わらせるもったいない真似、するわけないじゃない」

彼女は妖艶に微笑みながら、さらに激しく手を動かし始めた。

グチュグチュグチュグチュッ!!

「あ゛っ!? あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!?」

地獄だった。

出したい。出せない。イきかけているのに、イけない。快感の頂点で宙吊りにされたまま、さらに快感を注ぎ込まれる。それはもはや、拷問に近い愉悦。

「ひ、ぐぅッ! だ、して……出させてくれぇッ!」

プライドもかなぐり捨てて懇願する。だが、ベアトリスは楽しげに俺の苦悶の表情を眺めるだけだ。

「だめよ。まだ貴方の魔力は練り上がっていない。もっと濃く、もっと熱くなるまで……このまま焦らしてあげる」

「あ、ぎぃッ! 死、死ぬッ! 頭がおかしくなるぅッ!」

「大丈夫、聖騎士様は頑丈だもの。壊れたりしないわ。……さあ、教えてちょうだい。王国の防衛結界の術式、その鍵(キー)はどこにあるの?」

「そ、んな……こと……ッ!」

「言わないの? なら、もっと気持ちよくしてあげる」

彼女の手が、俺の双丘――睾丸に伸びた。

「ひぃッ!?」

パンパンに膨れ上がった金玉を、ローション塗れの手で優しく、しかし執拗に揉みしだく。

「ここにたっぷりと溜まっているのよね。出たいって、泣いているわよ」

「や、やめろぉッ! そこは、だめ、だぁッ!」

「イきたいでしょう? 楽になりたいでしょう? 情報を吐けば、解放してあげる。この手を離して、貴方の望み通り、私の顔にぶちまけさせてあげるわ」

悪魔の囁き。

口を開けば、この苦しみから解放される。その誘惑はあまりにも甘美だった。だが、俺の脳裏に、セシリアの笑顔が浮かぶ。

国を売れば、彼女もまた危険に晒される。それだけは、絶対にできない。

「こ……断るッ! 誰が……貴様なんかにッ!」

俺は血が滲むほど唇を噛み締め、絶叫と共に快楽を拒絶した。

「……ふぅん。やっぱり、そう簡単には堕ちないわよね」

ベアトリスはつまらなそうに鼻を鳴らすと、ふっと手を止めた。

「はぁ、はぁ、はぁ……ッ」

責め苦が止み、俺は荒い呼吸を繰り返す。全身汗まみれで、股間はローションと我慢汁でドロドロに汚れ、無様に脈打っていた。射精していないのに、全身が脱力し、指一本動かせない。

「いいわ、アルヴィン。今日はここまでにしてあげる」

彼女はベタベタになった手を、俺の胸板で拭った。

「ただし、その呪いは解かないわ。貴方はこれからずっと、イきそうでイけない、その生殺しの状態のまま過ごすのよ」

「な……っ!?」

「次の『食事』の時間まで、精々そのイチモツを疼かせて待っていなさい。貴方のその高潔な魂が、肉欲の泥に沈むまで……たっぷりと時間をかけて調教してあげるから」

ベアトリスは、わななく俺のイチモツに、別れのキスをするようにチュッと指先で触れると、高笑いを残して部屋を去っていった。

残されたのは、限界まで昂り、出口を塞がれた性欲と、絶望的な敗北感だけだった。

「う、ぐぅ……ッ!」

俺は天井を仰ぎ、声を押し殺して泣いた。股間の熱は冷めることなく、むしろ時間が経つにつれ、どす黒い渇望となって俺の精神を蝕んでいくのが分かった。

これが、俺の地獄の始まりだった。

***

監禁生活は、時間の感覚を奪うことから始まった。窓のない部屋。魔法の明かりだけが、昼夜の区別なく妖しく輝いている。

食事は運ばれてくるが、それは俺の手枷が解かれることを意味しなかった。ベアトリスの配下のサキュバスたちが、まるで赤子に与えるように口移しや、スプーンで流し込んでくるのだ。その屈辱的な行為すら、彼女たちにとっては前戯の一環らしい。食事のたびに身体をまさぐられ、耳元で淫らな言葉を囁かれる。

だが、本番――搾精の権利だけは、ベアトリスが独占していた。

彼女が部屋を訪れるのは、俺の「限界」を見計らったかのようなタイミングだった。

「ごきげんよう、アルヴィン。随分と美味しそうに熟れているじゃない」

二度目の訪問時、ベアトリスはさらに露出度の高い、ボンテージ風の衣装で現れた。革の光沢が、彼女の白い肌を際立たせている。

俺の股間は、彼女の姿を見た瞬間に、意思とは無関係にビクリと跳ね上がった。呪いのせいで射精できず、常に勃起し続けているイチモツは、どす黒く鬱血し、今にも破裂しそうだった。

「はぁ、はぁ……殺せ……いっそ、殺してくれ……ッ」

「あらあら、随分とやつれた顔をして。可哀想に。今すぐ楽にしてあげたいけれど……まだ貴方の瞳には、反抗の光が残っているもの」

ベアトリスは俺のベッドに乗り上げると、その豊かな双丘を、俺の顔の前に押し付けた。

「んむッ!?」

視界が肌色に埋め尽くされる。甘い乳の匂いと、彼女の体臭が混ざり合った濃厚な香りが、鼻腔をレイプする。

「今日は特別に、私の身体を使って可愛がってあげるわ。貴方のような堅物が、魔族の女の身体でどれだけ感じるのか……見ものね」

彼女はゆっくりと身体をずらし、俺の股間へと移動する。そして、あろうことか、その下着も着けていない剥き出しの秘部を、俺の顔の上に跨がらせたのだ。

「……ッ!?」

目の前に、濡れそぼった秘唇がある。そこからは、俺の理性を溶かすような強烈なフェロモンが立ち上っていた。

「よく見て、アルヴィン。これが貴方を喰らう捕食者の口よ」

そして、彼女の太ももが、俺の剛直を挟み込んだ。

ムニュッ……。

「あ゛ッ……!」

手とは違う。圧倒的な肉の質量。柔らかく、温かく、吸いつくような太ももの内側が、俺の張り詰めた男根を包み込む。

「んっ……ふふ、硬い。ビクビク震えて……私の太ももに擦りつけられるのが、そんなに嬉しい?」

「ちが、う……うぐぅッ!」

「違わないわ。ほら、こんなに汁を垂らして」

ベアトリスが腰を揺らす。

ヌチュ、ヌチャ、ペチッ、ペチッ。

太もも同士が擦れる音と、俺のイチモツが肉に食い込む音が重なり合う。彼女のすべすべとした肌が、敏感になりすぎた亀頭を容赦なく擦り上げる。

「ひ、あ、あぁぁッ! そ、れは、だめ、だぁッ!」

手コキよりも広い面積で、全体重をかけた圧迫感が襲う。太ももに挟まれ、逃げ場のない状態で、強制的に快楽を刷り込まれる。

「ほらほら、王国の英雄様が、魔族の女の股の間で涎を垂らして喜んでいるわよ? セシリア王女が見たら、なんて言うかしらね?」

「やめ……名を、出すなッ!」

「『ああ、アルヴィン様。私の知らない顔で、そんなに気持ちよさそうに……不潔です』って、軽蔑されるかもね」

「あ、あぁ……ごめ、ん……セシリア、ごめん……ッ!」

精神的な責め苦と、肉体的な快楽の板挟み。罪悪感が増せば増すほど、皮肉にも背徳的な興奮が高まり、イチモツはさらに硬度を増していく。

「いいザマよ。さあ、もっと感じなさい。貴方のそのイチモツは、もう私の太ももの虜なのよ」

ズリュリュリュリュッ!!

ベアトリスが本気を出した。太ももの筋肉を巧みに操り、締め付けと弛緩を繰り返しながら、激しく腰を前後させる。

「あぎィッ!? ひぃッ、ひぃッ、あ゛あ゛あ゛ッ!」

「イく? イっちゃう? でも、だめ。まだ許さない」

寸止め地獄が再開される。何度も何度も絶頂の淵まで追い詰められ、そのたびに魔法で散らされる。脳が焼き切れ、目の前が真っ白になる。

「お、ねが、い……許し、て……」

「何を? 何を許してほしいの?」

「だ、させ、て……射精、させて……くだ、さい……」

ついに、懇願の言葉が漏れた。プライドよりも、生理的な限界が勝った瞬間だった。

ベアトリスは、勝ち誇ったようにニヤリと笑う。

「よく言えました。でも……まだ足りないわ」

「え……?」

「ただ出すだけじゃつまらない。貴方のその溜まりに溜まった極上の聖気……一滴残らず、私が搾り取ってあげる」

彼女は太ももを緩めると、俺の男根を解放した。そして、自身の胸元を両手で寄せ上げ、深い谷間を作った。

「ここなら、もっと気持ちいいわよ? 貴方の大好きな、柔らかいおっぱい。ここに挟んで、擦り上げて……貴方の理性を完全に破壊してあげる」

ベアトリスの豊満な胸が、俺の目の前に迫る。血管が透けるほど白い肌。ピンク色に熟れた乳首。そして、俺の欲望を飲み込もうと待ち構える、深淵のような谷間。

「さあ、いらっしゃい。ここが貴方の新しい牢獄よ」

俺の抵抗は、そこで途絶えた。

***

「さあ、アルヴィン。私の胸で、貴方のその昂りを受け止めてあげる」

ベアトリスが両手で豊満な乳房を寄せ、白磁のような肌の間に深い谷間を作り出す。それは男の理性を飲み込む底なしの沼のようだった。彼女は跨がったまま腰を沈め、俺の限界まで張り詰めた楔を、その柔らかな牢獄へと招き入れた。

むにゅぅ……。

「ぐ、ぅぅ……ッ!」

言葉にならない呻きが漏れる。先ほどの太ももとはまた違う、まるで雲に包まれたかのような極上の柔らかさが、亀頭を、そして竿全体を飲み込んでいく。

「ふふ、温かい……。貴方の聖気が熱を持って、私の胸を焦がしそうよ」

ベアトリスがうっとりと目を細め、俺の男根を谷間の深淵へと完全に収納した。彼女の肌は汗ばんでおり、それが極上のローションとなって、滑らかな感触を加速させる。

視覚的な暴力も凄まじかった。俺の浅黒く日焼けした剛直が、彼女の雪のように白い乳肉に埋没し、赤黒い亀頭だけが谷間の上からひょっこりと顔を出している。そのコントラストはあまりにも卑猥で、聖騎士としての威厳など微塵も感じられない。ただの、快楽を貪る雄の姿がそこにあった。

「見てごらんなさい。貴方の自慢の聖剣が、私の脂肪の塊に包まれて喜んでいるわ」

「み、見る……ものか……ッ!」

俺は首を横に振り、視線を逸らそうとする。だが、ベアトリスはそれを許さない。片手で俺の顎を掴み、強制的にその光景を見せつける。

「だめよ。現実から目を逸らさないで。貴方が何に負けようとしているのか、その目に焼き付けなさい」

ズズッ、ズリュッ……。

彼女が上半身を揺らし始めた。上下のピストン運動だけでなく、円を描くように、あるいは八の字を描くように、複雑に乳房を蠢かせる。

「あ、ひぃッ! や、やめ……そこ、擦るな……ッ!」

乳首が、いやらしく俺の敏感な裏筋を撫で上げる。コリコリとした突起が、カリの段差に引っかかり、電撃のような痺れを脳髄に送り込んでくるのだ。

「王女様のお胸は、こんなことができるのかしら?」

「セシリアを……比べるなッ!」

「可哀想なセシリア様。夫のイチモツが、魔族の女の乳でこんなに大きくなっているとも知らずに……」

ズボボボボッ!

ベアトリスが胸の寄せ方を強めた。圧迫感が倍増する。尿道が締め上げられ、行き場を失った精液が暴れ回る感覚が鮮明になる。

「あ゛あ゛あ゛ッ! き、きもち……いぃッ!」

言ってしまった。屈辱の言葉が、快楽の波に押し出されるように口をついて出た。

「あら、ようやく素直になったわね。そうよ、気持ちいいの。貴方は今、女の体で気持ちよくなっている。高潔な使命も、国への忠誠も忘れて……ただの肉欲に溺れているのよ」

「ちが、う……俺は……!」

「違わないわ。身体は正直だもの。ほら、我慢汁がこんなに溢れて……私の胸をベタベタに汚しているじゃない」

事実、俺の先端からは透明な粘液がとめどなく溢れ出し、彼女の美しい胸を淫らに濡らしていた。そのぬめりが潤滑油となり、摩擦の快感をさらに鋭く、重くしていく。

「もっと、もっとイジめてあげる。貴方が騎士であることを辞めたくなるくらいに」

ベアトリスは悪戯な笑みを浮かべると、さらに残酷な攻めを開始した。彼女は自身の乳首を、俺の亀頭の先端、尿道口にぐりぐりと押し当てたのだ。

「ひぃッ!? な、なにを……ッ!」

「んんっ……敏感なところ同士を擦り合わせると、頭がどうにかなっちゃいそうでしょう?」

ズリュッ、チュプッ、クチュ……。

最弱にして最強の急所を、ピンポイントで蹂躙される。鋭利な快感が背骨を駆け上がり、目の前で火花が散る。

「あ、が……っ、だめ、だめだぁッ! こわれる、壊れるぅッ!」

「壊れなさい。いっそ壊れて、私のペットにおなりなさい」

「い、く……イくッ! もう、無理だぁッ!」

「まだよ。まだ許さない」

またしても、寸止め。絶頂の瞬間に胸の圧力を緩められ、快感の梯子を外される。

「あ……あぁ……っ」

「ふふ、目が虚ろになってきたわね。涎も垂れて、だらしない顔。……ねえ、アルヴィン。本当はもう、どうでもよくなってきたんじゃない?」

耳元で、甘い毒のような囁きが響く。

「国も、妻も、名誉も……そんな重い鎧は脱ぎ捨ててしまいなさい。ただ私に跨がられ、乳を押し付けられ、気持ちよくなることだけを考えればいいのよ」

その言葉は、疲弊しきった俺の心に、恐ろしいほどの説得力を持って染み渡ってきた。

確かに、楽になりたい。この終わらない焦らし地獄から解放されるなら、プライドなど捨ててしまってもいいのではないか。そんな弱音が、鎌首をもたげる。

「おねが、い……もう、許して……」

「何がしたいの? はっきりと言葉にしなさい。貴方のその口で、魔族の女に乞うのよ」

ベアトリスが動きを止めた。だが、その胸はしっかりと俺の男根を捕らえたままだ。生殺しの状態で、俺は彼女の瞳を見つめ返した。

そこにあるのは慈悲ではない。完全なる支配への渇望だ。だが今の俺には、その支配こそが救済に見えてしまった。

「射精……させて、ください……」

「どこに?」

「ベアトリス様の……その、おっぱいに……」

「何のために?」

「……気持ちよく、なるために……」

俺の言葉を聞いて、ベアトリスは満面の笑みを浮かべた。それは聖女のように美しく、そして悪魔のように残酷な笑顔だった。

「よくできました、アルヴィン。ご褒美に、貴方のその溜まり切った聖気……全て私が飲み干してあげる」

彼女は再び胸を寄せると、今度は一切の手加減なく、猛烈な速度で扱き始めた。

ズバババババババッ!!

「ひ、あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ!?」

これまでとは次元の違う刺激。胸の肉が波打ち、俺の竿を四方八方から叩き、擦り、搾り上げる。

「さあ出しなさい! 貴方の命、貴方の魂、その全てを白濁した液に変えて、私に捧げなさいッ!」

「で、でるッ! でるでるでるッ! ベアトリス様ぁッ!!」

妻の名ではなく、敵将の名を叫びながら、俺の身体は弓なりに反り返った。

限界を超えて溜め込まれていた精気が、堰を切ったように暴発する。

「――解放(リリース)」

彼女が呪いを解いた瞬間、俺の目の前が真っ白に弾けた。

ドピュウッ!!

「あ゛あ゛ーーーーーーーッッ!!!」

凄まじい勢いで、精液が噴射された。それはただの排泄行為ではない。魂そのものを削り取られるような、喪失感と快楽が入り混じった奔流だった。

ドビュッ、ビュルルッ、ドプッ……!

「んんっ、すごい量……! 熱い、熱いわアルヴィン!」

ベアトリスの顔に、胸に、首筋に。俺の放出した白濁液が雨のように降り注ぐ。彼女はその粘液を嫌がるどころか、恍惚とした表情で受け止めている。

一度の放出では終わらない。数日間封じ込められていた性欲は、二度、三度と俺の身体を痙攣させ、枯れ果てるまで種を吐き出させようとする。

「は、ぁ……あ゛ぁ……っ、とま、らな……ッ」

「いいわよ、全部出しなさい。貴方の聖気が、私の魔力になっていく……あぁ、なんて濃厚で美味しいの……」

ビクン、ビクン、と断続的に射精が続く。そのたびに、頭の中の「聖騎士としての誇り」という強固な壁に、ピキピキと亀裂が入っていく音が聞こえるようだった。

妻以外の女に、これほどの快感を与えられてしまった。敵の女将軍に、精を捧げてしまった。

その絶望的な事実は、しかし射精のオーガズムによって、「どうしようもない快楽」へと変換されていく。

ようやく射精の波が収まった頃、俺は抜け殻のようにベッドに沈んでいた。全身の力が抜け、指一本動かせない。視界は涙と汗で滲み、ぼんやりとしている。

「ふふ、随分と出したわね。私の身体中、貴方のニオイでいっぱいよ」

ベアトリスは、自身の胸元に溜まった俺の精液を、指ですくい取った。そして、それをゆっくりと舌で舐め取る。

「ん……濃厚。やっぱり最高級の素材ね」

「……あ……」

俺はその光景を、ただ呆然と見つめていた。汚らわしいはずなのに、なぜか目が離せない。自分の分身を彼女が味わっている姿に、背筋がゾクゾクと疼くのを感じていた。

「さっぱりした顔をしているわね、アルヴィン。どう? 久しぶりの解放感は」

「……ああ……」

否定できなかった。悔しいが、身体は信じられないほど軽く、そして頭の芯が痺れるように甘い。

「貴方はもう、私なしではイけない身体になったのよ。妻君の元へ帰ったとしても……きっと満足できないわ」

ベアトリスは精液まみれの胸を、俺の顔に押し付けた。

「綺麗にしてちょうだい。私の可愛い『家畜』さん」

「……っ」

一瞬の躊躇。だが、俺は抵抗しなかった。いや、できなかった。彼女の匂いと、自分の精液の匂いが混ざり合ったその谷間に、俺はおずおずと顔を埋め、舌を這わせた。

「んっ……そう、いい子ね。もっと丁寧に、隅々まで舐め取るのよ」

頭を撫でられながら、俺は彼女の胸を掃除する。それは、聖騎士アルヴィンが死に、魔女のペットとしての生を受け入れ始めた瞬間だった。

プライドが砕け散る音は、意外なほど静かで、そして心地よかった。

***

 季節が巡ったのか、それともまだ数日しか経っていないのか。ここ、ベアトリスの寝室という閉ざされた世界では、時間の概念など意味をなさなかった。

 唯一確かなのは、俺――アルヴィンという存在が、もはや以前の聖騎士とは似ても似つかないものに変貌してしまったということだけだ。

 「ん……あ……」

 甘い痺れと共に目が覚める。目覚めと同時に、俺の下腹部はすでに痛いほどに勃起していた。以前ならば、それを恥じ、必死に鎮めようとしただろう。だが今は違う。俺はシーツを剥ぎ取り、その醜くも逞しく反り返ったイチモツを、あえて空気に晒した。

 なぜなら、それが彼女への「挨拶」だからだ。

 「おはよう、アルヴィン。今日も元気なようね」

 タイミングを見計らったように、ベアトリスが寝室に入ってくる。彼女の姿を見るだけで、俺の尻尾――股間の肉棒が、喜びを表すようにビクンと跳ねた。

 「ベアトリス……様……」

 自然と敬称をつけて呼んでしまう。かつての宿敵に対する敵意は、度重なる快楽の洗礼によって洗い流され、代わりに刷り込まれたのは、主人に対する絶対的な服従心と、歪んだ愛情だった。

 「いい子。私の顔を見ただけでこんなに硬くして……まるで餌を待つ犬ね」

 彼女がベッドに歩み寄り、俺の頭を優しく撫でる。その冷んやりとした手の感触だけで、脳髄がとろけるような安心感を覚える。

 かつて、俺は聖騎士として、常に気を張り詰めて生きてきた。王国の期待、民の守護、妻への責任。重すぎる鎧を着込み、己を殺して滅私奉公に努めてきた。

 だが、ここではどうだ。  俺に求められるのは、ただ一つ。ベアトリスに快楽を与え、その対価として快楽を得ること。  飯を食わせてもらい、身体を洗ってもらい、排泄の世話さえも焼かれる。その全てが、性的なコミュニケーションとして行われる。

 なんて……楽なんだろう。

 「お腹が空いたでしょう? さあ、朝ごはんよ」

 ベアトリスが自身の口に赤い葡萄酒を含み、俺に覆いかぶさる。唇が重なり、彼女の口内から芳醇な液体が俺の喉へと流し込まれる。

 「んっ……んむ、ちゅぅ……」

 液体と共に、彼女の唾液と魔力が体内に侵入する。喉がゴクリと鳴り、それを飲み干すたびに、俺の聖気は活性化し、精巣の中で新たな種が爆発的に生成されていくのがわかった。

 「ぷはっ……。美味しいか?」

 「はい……ベアトリス様の味が、します……」

 「ふふ、素直でよろしい。では、エネルギーも補給したことだし……次は下の口の世話ね」

 彼女の視線が、待ちきれないとばかりに脈打つ俺の股間に注がれる。

 以前は抵抗していた。だが今は、自分から腰を浮かせ、彼女の手を求めてしまう。これは奉仕ではない。俺の聖気は強大すぎる。定期的に彼女に処理してもらわなければ、身体が壊れてしまうのだ――そんな都合のいい理屈で、俺は自分を正当化していた。

 いや、むしろ最近では、こう考えるようにさえなっていた。  俺の聖気をベアトリス様に捧げることで、彼女の魔力は安定する。魔族の将軍である彼女が満たされれば、無益な争いは減り、結果として世界は平和になるのではないか、と。  そう、俺は堕落したのではない。形を変えて、世界に貢献しているのだ。

 「今日は、ここを使ってあげる」

 ベアトリスが着ていた薄布をはだけさせ、またしてもその豊満な肢体を露わにする。だが今日は、胸でも、手でもなかった。

 彼女は俺の顔の上に跨ると、そのたっぷりとした肉付きの尻を、俺の顔面に押し付けてきたのだ。

 「むぐっ……!?」

 視界が暗転し、鼻と口が柔らかな弾力に塞がれる。強烈な雌の匂い。排泄器官に近い場所特有の、むせ返るような背徳的な香り。

 「貴方のイチモツは、私の『ここ』で可愛がってあげるわ」

 彼女が体勢を入れ替え、俺のイチモツの上に、自身の尻の割れ目をあてがう。いわゆる素股だ。だが、ベアトリスのそれは次元が違った。

 ヌリュッ……。

 「あ、ぁ……っ!」

 ローションなどいらない。彼女の秘所から溢れる愛液が、尻の割れ目までを濡らし、天然の潤滑油となって俺の剛直を滑らせる。

 「ほら、お尻の谷間よ。おっぱいとはまた違う、むっちりとした吸いつき……好きでしょう?」

 ズプッ、ズリュリュッ!

 ベアトリスが体重をかけ、容赦なく肉棒を尻肉で挟み込み、擦り上げる。

 「う、おぉっ……! 尻が、肉が……重いッ!」

 重量感。それがたまらなかった。豊満な魔族の肉体が、俺のイチモツ一点にのしかかり、グリグリと骨盤ごと押し潰すように愛撫してくる。

 「そう、重いでしょう? これが貴方の主人様の重みよ。しっかり支えなさい」

 彼女は俺の亀頭を、肛門と膣口の間の会陰部に押し付け、円を描くように腰を回す。

 「ひ、あぁッ! そこ、そこは……!」

 ザラリとした感触と、ヌルヌルとした感触が交互に襲う。そして時折、きゅっとすぼまった肛門のヒダが亀頭のカリを掠め、脳天を突き抜けるような刺激を与える。

 「あら、お尻の穴に興味があるの? 入れたそうにピクピクして……なんて淫乱な聖騎士様」

 「違っ、そん、な……あ゛っ、でも、きもち、いいッ!」

 「正直ね。貴方のそのイチモツは、もう私の身体のどこに触れても喜ぶように調教されちゃったものね」

 ベアトリスはクスクスと笑いながら、さらに激しく尻を振る。彼女の太ももが俺の腰を挟み込み、逃げ場を完全に奪う。

 俺は、彼女の臀部の白さと、その間で赤黒く充血した自分の男根が出たり入ったりする様を、鏡越しの幻影のように感じていた。

 かつての俺は、剣を振るうことこそが至上の喜びだった。  だが、今はどうだ。  この柔らかい肉のクッションに埋もれ、理性を溶かされ、ただ種を撒き散らすだけの存在になることが、何よりも幸せだと感じてしまっている。

 「さあ、いくわよアルヴィン。今日もたっぷりと、私に貢ぎなさい」

 「はいっ、はいっ! 出します、全部、貴方様にッ!」

 命令されることが、快感だった。  責任を負わなくていい。判断しなくていい。ただ、求められるままに快楽を貪り、精を吐き出せばいい。

 「――イきなさい!」

 彼女の号令と共に、俺の腰が跳ね上がった。

 ドピュウッ!!

 尻の谷間に、肛門に、秘唇に。俺の白濁した欲望が勢いよく叩きつけられる。

 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーッッッ!!!」

 魂が抜けるような絶頂。視界が白く弾け、俺はベアトリスの尻肉を鷲掴みにしながら、獣のように咆哮した。

 放出された精液は、彼女の臀部を白く塗りたくり、汚していく。だが、その光景こそが、今の俺にとっては最高の勲章であり、芸術だった。

 「ん……温かい。貴方の命が、お尻にかかって……熱い……」

 ベアトリスは身をよじり、俺の出したものを肌で擦り合わせながら、恍惚の吐息を漏らす。

 その姿を見て、俺は確信した。  ここが、俺の居場所なのだと。  国へ帰りたいという思いは、もはや朝露のように消え失せていた。

 ここは牢獄ではない。  ここは、俺という一人の雄が、真の幸福を手に入れた楽園なのだ。

***

 その日、楽園の静寂は唐突に破られた。

 ドォォォォン!!

 地響きと共に、寝室の扉が爆炎によって吹き飛ばされる。立ち込める土煙の向こうから、眩いばかりの光が差し込んできた。

 かつては希望の象徴だったその光が、今の俺には目を焼くほどに疎ましく、不快なものに感じられた。

 「団長! アルヴィン団長!!」

 聞き覚えのある声。煙を切り裂いて飛び込んできたのは、銀の鎧に身を包んだ若き騎士――俺の元副官、レオンだった。彼の背後には、数名の精鋭騎士と神官たちの姿も見える。

 「無事ですか、団長! 遅くなりました、今助けます!」

 レオンは俺の姿を見ると、安堵と驚愕が入り混じった表情を浮かべた。  無理もない。俺は豪奢なベッドの上で、半裸の姿で、ベアトリスに膝枕をされていたのだから。

 「貴様ら……魔王軍め、団長に何を……!」

 レオンが憎悪の眼差しをベアトリスに向ける。彼女は優雅に微笑んだまま、動じようともしない。ただ、その腕を俺の首に回し、所有権を主張するように絡みつかせた。

 「あらあら、野暮なお客様ね。せっかくのお昼寝の時間だったのに」

 「黙れ魔女め! 団長、離れてください! 今すぐその女を斬り捨てます!」

 レオンが剣を抜き、聖なる光を纏わせてベアトリスに切っ先を向ける。

 その殺気を感じた瞬間、俺の身体は思考よりも早く動いていた。

 ガキンッ!!

 「――え?」

 金属音が響き、レオンの表情が凍りついた。  彼が振り下ろそうとした剣を、俺が枕元にあった装飾用の剣で受け止めていたからだ。

 「だ、団長……? 何を……?」

 「剣を引け、レオン」

 俺の口から出た声は、自分でも驚くほど低く、冷ややかだった。

 「な、何を仰るのですか! 洗脳されているのですか!? その女は、我々の敵、魔王軍の将軍ですよ!」

 「分かっている。だが、今は違う」

 俺はベアトリスを背に庇うように立ち上がった。全裸に近い無防備な姿だが、不思議と恥ずかしさはなかった。むしろ、彼女を守る壁となれることに、かつてない高揚感を覚えていた。

 「彼女は……俺の主(あるじ)であり、俺の妻となるべき方だ」

 「は……? つ、妻……? 団長には、セシリア様という……!」

 「セシリアか……」

 かつての愛妻の名を聞いても、胸に去来するのは淡い郷愁だけだった。彼女は高貴で、清らかで、美しかった。だが、俺をここまで曝け出させてはくれなかった。俺の汚い欲望も、情けない弱さも、全てを受け入れ、快楽へと昇華させてくれるのは、この世でただ一人、ベアトリスだけだ。

 「俺はもう、王国の聖騎士アルヴィンではない。ここにあるのは、ただの男だ」

 「そ、そんな……まさか、本当に堕ちたというのですか! あの高潔な英雄が、魔族の肉欲に溺れて!」

 「高潔、か。……そんな重い鎧は、もう捨てたよ」

 俺は剣を構え直し、かつての部下たちを見据えた。

 「帰れ。そして二度とここに来るな。俺の平穏を乱す者は、たとえかつての同胞だろうと容赦はしない」

 本気だった。全身から聖気ではなく、ベアトリスから分け与えられた魔力が混ざり合った、禍々しくも濃密な闘気が立ち上る。

 「くっ……団長が正気でないなら、力尽くでも連れ帰る! それがセシリア様の願いだ!」

 レオンたちが一斉にかかってくる。だが、彼らの剣筋は遅かった。いや、毎日ベアトリスとの性魔術による修練(セックス)を積んだ俺の感覚が、研ぎ澄まされすぎていたのだ。

 俺は最小限の動きで彼らの攻撃をいなし、峰打ちで次々と床に沈めていった。

 数分後。  部屋には、呻き声を上げて倒れる騎士たちと、呆然と立ち尽くすレオンだけが残された。

 「な、なぜ……これほどの力が……」

 「去れ、レオン。これは最後の慈悲だ。セシリアには伝えてくれ。『アルヴィンは戦死した』とな」

 俺の拒絶に、レオンは悔しげに涙を流しながら、負傷した仲間を抱えて撤退していった。  扉が閉まり、再び静寂が戻る。

 「……ふぅ」

 剣を放り出し、振り返ると、ベアトリスが熱っぽい瞳で俺を見つめていた。

 「素敵だったわ、アルヴィン。私を守るために、人間を捨てるなんて」

 彼女が駆け寄り、汗ばんだ俺の身体に抱きつく。その豊満な胸の感触が、戦いで昂った神経を甘く溶かしていく。

 「当然のことです。私の居場所は、ここですから」

 「ええ、そうよ。貴方はもう、私のもの。完全に、身も心も」

 ベアトリスは俺をベッドへと押し倒した。今度は、今までのような支配者としての眼差しではない。雄を求める、一人の雌としての情欲に満ちた瞳だった。

 「褒美をあげるわ。……貴方がずっと欲しがっていた、最後の場所」

 彼女は自らの脚を大きく開き、秘部を露わにした。そこは、興奮と期待で濡れそぼり、妖艶な光沢を放っている。

 「私の中へ。一番奥へ。貴方の全てを注ぎ込みなさい」

 「ベアトリス様……ッ!」

 俺は彼女の上に覆いかぶさり、猛り狂う男根を、彼女の膣口へとあてがった。  ヌルリ、とした感触。そして、吸い込まれるような温かさ。

 ズプ……ヌゥッ……ズポォォォォォォォンッ!!

 「あ゛ッ……! ん、あぁぁぁぁ……ッ!!」  「お、おぉッ……! なんという……ッ!」

 根元まで挿入した瞬間、全身が歓喜で震えた。  手とも、胸とも、尻とも違う。内臓そのもので包み込まれる、究極の一体感。彼女の膣壁が、まるで生きた無数の舌のように俺のイチモツに絡みつき、脈打ちながら締め付けてくる。

 「すごい、すごいわアルヴィン……! 貴方の聖気が、お腹の奥に直接……熱いッ!」

 「ベアトリス様、中は、中はこんなに……ッ!」

 理性など、一瞬で蒸発した。  俺は獣のように腰を振った。聖騎士の剣技ではなく、ただ種を残すための原始的なピストン運動。  パンッ、パンッ、パンッ! と肉と肉がぶつかり合う音が、勝利の凱歌のように響き渡る。

 「いいっ、もっと! もっと深く! 私の子宮に届くくらいに!」

 「はいっ、奥へ! 俺の全てをッ!」

 ズドンッ、ズドンッ!  亀頭が子宮口をノックするたびに、ベアトリスの身体がビクンと跳ね、俺の脳髄に電流が走る。

 もはや、聖騎士アルヴィンは死んだ。  ここにいるのは、魔族の女将軍の夫であり、彼女に魔力を供給し、子を成すための幸福な性奴隷だけだ。

 「いくッ! 俺は、貴方のものですッ!」

 「来てッ! 私の旦那様ッ! たっぷりちょうだいッ!」

 二人の絶叫が重なる。  俺は最奥まで突き入れ、ありったけの精気を、白濁した奔流に変えて解き放った。

 ドピュッ! ドピュウウゥゥゥゥッッ!!

 「んぎぃぃぃぃぃッッ!! あつッ、熱いのがぁッ!!」

 子宮口をこじ開け、胎内へ直接注ぎ込まれる大量の種。ベアトリスのお腹が、内側からの熱量でポッコリと膨らんだ錯覚さえ覚える。

 ドクン、ドクン……。  長い、長い射精。俺の魂が、彼女の一部へと溶け込んでいく儀式。

 やがて動きが止まり、俺たちは汗まみれで抱き合ったまま、荒い息を整える。

 「……愛しているわ、アルヴィン」

 ベアトリスが、とろけるような笑顔で俺にキスをする。

 「……ああ、俺もです。ベアトリス」

 窓の外では、俺を探す王国軍の声がまだ遠くに聞こえるかもしれない。だが、そんな雑音はもう耳に入らない。  俺はこのぬるく、甘く、堕落した闇の中で、彼女の体温に包まれながら、永遠に生きていくのだ。

 かつてない幸福感に満たされながら、俺は再び硬くなり始めた自身の分身を、愛する魔女の胎内深くへと押し込んだ。

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