天才令嬢に勝ったら「魔力熟成」と称して三日三晩焦らされた挙句、骨の髄まで吸い尽くされた

実技試験で平民のアレンに敗北した公爵令嬢エリス。 屈辱に震える彼女から、夜の自室へと呼び出しの手紙が届く。 そこで待っていたのは、サキュバスを使った「魔力熟成」という名の、三日三晩にわたる寸止め地獄だった。

荘厳な尖塔が天を突き、学び舎全体が一種の聖域としての静謐さを保っている王立魔術学院。その実技試験場において、今日、一つの歴史的な「事件」が起きた。 建国以来の名門公爵家の令嬢であり、学院始まって以来の天才と謳われたエリス・フォン・ローゼンバーグが、平民出身の特待生であるアレンに敗北したのである。

アレンにとっては、必死の努力が報われた瞬間だった。しかし、誇り高きエリスにとって、それは耐え難い屈辱以外の何物でもなかっただろう。 試験後の講評で見せた、彼女の氷のように冷たく、それでいて奥底に業火を秘めたような瞳を、アレンは忘れることができなかった。

だからこそ、その日の夕刻、彼女の侍従から一通の手紙を受け取ったとき、アレンは警戒心を抱かずにはいられなかった。 羊皮紙には流麗な筆記体でこう記されていた。 『貴殿の魔力制御技術には見るべきものがあります。我が一族に伝わる秘儀〈魔力循環の儀〉について議論したく、今宵、女子寮の私の部屋までお越しください』

罠かもしれない。アレンの脳裏にそんな警鐘が鳴り響く。だが、相手は国の中枢を担う公爵家の令嬢だ。呼び出しを無視すれば、アレンの将来はおろか、実家の家族にまで累が及ぶ可能性もある。 アレンは重い足取りで、女子寮の特別棟、最上階にあるエリスの私室へと向かった。

重厚なオーク材の扉をノックすると、中から「お入りなさい」という、鈴を転がすような、しかしどこか粘着質を含んだ声が聞こえた。 アレンがおずおずと扉を開ける。

むわり、と甘い芳香が鼻腔をくすぐった。 それは高級な香油と、熟れた果実、そして何かこう、本能の奥底を直接撫で回すようなあやふやな熱っぽさが混じり合った香りだった。 部屋の中は薄暗い。照明は魔石のランプが数個、淡い桃色の光を放っているだけで、豪奢な家具の影が揺らめいている。

「お待ちしていましたわ、アレン」

部屋の中央、天蓋付きの豪奢なベッドの縁に腰掛けたエリスが、ゆっくりと顔を上げた。 その姿を見た瞬間、アレンの呼吸が止まった。

普段の制服姿ではない。彼女が身に纏っていたのは、最高級のシルクで織られたであろう、極めて薄く、透け感のあるネグリジェ一枚だったのだ。 淡いラベンダー色の布地は、窓から差し込む月光と魔石の灯りを透かし、彼女の肢体のラインを残酷なまでに浮き彫りにしている。豊かな胸の膨らみ、くびれた腰、そして布越しにうっすらと色づいて見える乳首の突起や、脚の付け根の陰影までもが、隠されているがゆえに余計に淫靡な想像を掻き立てる。

「エ、エリス様……? その格好は……」

アレンは狼狽し、視線のやり場に困って床を見つめた。心臓が早鐘を打ち、口の中が急速に乾いていく。

「あら、魔術の儀式を行うのですもの。魔力の通りを良くするために、余計な装飾品や厚い布は邪魔になりますわ」

エリスは優雅に立ち上がると、裸足のまま音もなくアレンへと歩み寄ってきた。 近づくにつれ、彼女の身体から発せられる甘い体臭と、風呂上がり特有の湿った湯気の匂いが濃厚に漂ってくる。

「さあ、こちらへ。もっと近くに」

彼女の白い指先がアレンの手を取り、強く引いた。 抵抗する間もなく、アレンはベッドサイドへと導かれる。エリスはアレンをベッドに座らせると、自分はその膝の間に滑り込むようにして立ち、アレンを見下ろした。

「今日の試験……見事でしたわ。あのような繊細な魔力操作、わたくし以外にできる者がいるとは思いませんでした」

賞賛の言葉とは裏腹に、彼女の瞳は獲物をいたぶる前の猛獣のように妖しく細められている。 エリスの手がアレンの頬に触れた。ひやりとするほど冷たい指先が、顎のラインをなぞり、首筋へと這い降りていく。

「ですが、貴方の魔力はまだ荒削り。もっと練り上げ、熟成させれば、より高みへと至れるはず……。わたくしが、その手伝いをして差し上げます」

「熟成、ですか……?」

「ええ。魔力とは生命力そのもの。そして生命力とは、すなわち性魔力……」

エリスは艶めいた唇をアレンの耳元に寄せた。吐息が耳の穴に直接吹き込まれ、アレンの背筋にぞくりとした電流が走る。

「貴方の昂ぶり、欲望、そして理性を溶かした先にある純粋な衝動……それを極限まで高め、循環させるのです」

言うや否や、エリスはアレンの首に腕を回し、その豊かな胸をアレンの顔に押し当てた。 薄いネグリジェ越しに、ふにゅり、という柔らかく弾力のある感触が頬を押し潰す。甘い乳の香りがアレンの思考を白く塗りつぶしにかかる。

「んっ……! エリス様、これは……!」

「静かになさって。……これも儀式の一部ですのよ」

エリスはアレンをベッドに押し倒した。抗おうとしたアレンだったが、いつの間にか身体が鉛のように重くなっていることに気づく。 部屋に焚かれていた香か、それとも彼女の魔力によるものか。手足の自由が利かず、指一本動かすことさえ億劫なほどの脱力感が襲っていた。

「あら、もう魔力が身体の芯に溜まってきているようね。素直な身体……」

エリスはアレンの上に跨がると、その妖艶な笑みを深めた。 薄い布越しに、彼女の股間の熱がアレンの下腹部に伝わってくる。彼女が腰を僅かに揺らすたびに、湿り気を帯びた秘所がアレンの硬くなり始めたモノを擦り上げ、ズボンの生地越しであっても強烈な快感が脳髄を焦がした。

「はぁ……っ、エリス、さま……やめ、て……」

「駄目よ。まだ始まったばかりだというのに」

エリスはアレンのシャツのボタンを指先で弾き飛ばすように開けると、その胸板に自身の爪を這わせた。 鋭く研がれた爪先が、敏感な乳首の周りを円を描くようにじらし、時折コリっと弾く。

「ひぅっ!」

「ふふ、可愛い声。……貴方の魔力、とても美味しそう。今すぐにでも吸い尽くしてしまいたいけれど……」

エリスはわざとらしく溜息をつくと、アレンの顔の真上で動きを止めた。 ネグリジェの襟元が大きくはだけ、重力に従って垂れ下がった二つの果実が、今にもこぼれ落ちそうに揺れている。その先端、淡い桜色の突起は興奮によって硬く尖り、アレンの視線を釘付けにした。

「まだ早いの。今の貴方の魔力は、ただの雑味だらけの原液。もっと煮詰め、焦がし、ドロドロになるまで熟成させなければ、わたくしの喉を潤すには値しないわ」

エリスはパチン、と指を鳴らした。 その乾いた音が部屋の空気を震わせた瞬間、ベッドの四隅から黒い霧が湧き上がり、人の形を成していく。 現れたのは、コウモリのような翼と、矢印のような尾を持つ二人の少女たち。露出度の高いボンデージ風の衣装に身を包み、その瞳は情欲の色に濡れている。 上級魔族、サキュバスの使い魔だ。

「ご紹介するわ。わたくしの可愛いペットたち、リリとララよ」

「わぁ、この子が新しい獲物? 美味しそうな魔力の匂いがするぅ」 「お姉様、いじめていいの? 壊れるまで愛していいの?」

サキュバスたちは甘ったるい声を上げながら、動けないアレンの左右に這い寄ってきた。

「ええ、構わないわ。ただし……」

エリスはベッドから降りると、冷酷な女王の瞳でアレンを見下ろした。

「まだ『出させて』はいけなくてよ。この男の魔力が、快楽と苦痛と絶望で極限まで濃縮されるまで……そうね、三日三晩、たっぷりと可愛がってあげなさい」

「「はーい♡」」

「三日……!? 待ってくれ、そんなことしたら僕は……!」

アレンの悲鳴は、サキュバスの一人がその唇を塞いだことで途切れた。 舌が口内を蹂躙し、唾液が糸を引く濃厚な口づけ。もう一人のサキュバスはアレンのズボンのベルトを外し、既に限界まで膨張していた下半身を露わにする。

「それではアレン。わたくしは熟成した貴方を味わう時を楽しみにしていますわ」

エリスは優雅に背を向けると、アレンの絶望的な視線を背に受けながら、部屋を後にした。 重い扉が閉ざされる音が、地獄の釜の蓋が開く合図となった。

「さてとお兄さん、まずはご挨拶から始めようか?」 「全身の感度、いーっぱい上げてあげるね♡」

左右から伸びてきたしなやかな指が、アレンの身体を這い回り始める。 これは、永遠とも思える焦らしと寸止めの地獄、その入り口に過ぎなかった。

   ***

【監禁・魔力熟成 一日目】

「んちゅ、ちゅぷ、れろ……んふふ、お兄さん、もうこんなにビクビクしてる」

視界が揺れる。思考が溶ける。 アレンはベッドに大の字に拘束され、二人のサキュバスによる波状攻撃を受けていた。 右側のサキュバス、リリはアレンの右耳に吸い付き、舌先を耳の穴の奥深くまでねじ込んでいる。鼓膜を濡れた肉で直接撫で回されるような粘着質な水音が、脳内に反響して理性を削り取っていく。

「あ、ぅあ……っ! 耳、やめ……っ!」

「だーめ♡ ほら、もっといい声聞かせてよぉ。耳の中、とろとろになってるよ?」

左側のサキュバス、ララは、アレンの左乳首を執拗に責め立てていた。 尖った爪先で乳輪の周りをカリカリと引っ掻き、時折、硬直した突起を二本の指で摘まんで、ぐにゅりと捻り上げる。

「ぎぅっ!? あ、あぁっ……!」

「お姉様の言った通りだね。ここ、すっごく感じやすくなってる。魔力が集まってきてる証拠だよ」

アレンの身体は、謎の香の効果とサキュバスたちの愛撫により、異常なまでの過敏状態に陥っていた。 普段ならくすぐったい程度の刺激が、脳天を貫くような強烈な快感へと変換され、神経を焼き尽くす。

そして何より残酷なのは、下半身への処遇だった。 剥き出しにされ、赤黒く充血して反り返ったアレンの男根は、誰の手にも触れられていなかった。 いや、正確には「触れられそうで触れられない」距離で、弄ばれているのだ。

リリの長い髪の毛先が、時折、亀頭の先端をサラリと掠める。 ララの吐息が、裏筋にフゥーッと吹きかけられる。 そのたびにアレンの腰は跳ね上がり、何かを求めるように空しく空を突く。

「ほらほら、おちんちん寂しそうだねぇ。触って欲しい? 気持ち良くして欲しい?」

リリが意地悪く囁き、指先をアレンの股間へと伸ばす。 アレンは期待に身体を震わせ、無様に腰を浮かせる。 だが、その指先は男根を素通りし、下腹部をゆっくりと円を描いて撫でるだけだ。

「あ……っ、お願い、触って……! もう、おかしくなる……!」

「んー? 聞こえなーい。それに、まだ全然熟成してないもん。今の魔力は水っぽくて美味しくないよ」

「そうそう。もっとドロドロに、脳みそまで溶けちゃうくらい我慢しないと」

ララが顔を近づけ、アレンと視線を絡ませる。その瞳には、嗜虐的な悦びと、獲物を管理する飼い主の冷徹さが混在していた。

「今日はね、お兄さんの身体にあるスイッチ、ぜーんぶオンにしてあげる。どこを触られてもイキそうになっちゃう身体に作り変えてあげるね」

二人のサキュバスは、再びアレンへの愛撫を再開した。 今度は脇腹、内太もも、そして足の裏へ。 性感帯という性感帯を、舐め、吸い、噛み、くすぐる。 アレンの口からは恥ずかしい嬌声が漏れ続け、よだれが口角から垂れ落ちる。

股間の熱は出口を失い、身体の内部を循環し続ける。 逃げ場のない快楽が蓄積され、アレンの意識は現実と夢幻の境目を彷徨い始めた。 だが、これはまだ、ほんの序章に過ぎなかった。

   ***

【監禁・魔力熟成 二日目】

「ひいぃっ! ぎぃ、あああああっ!」

二日目の朝、アレンを襲ったのは、昨日とは比較にならない鋭利な快楽地獄だった。 リリとララは、アレンの両乳首に、魔力を帯びた特殊なクリップを取り付けていた。 それは微弱な電流と振動を絶えず送り込み、アレンの乳首を強制的に勃起させ続ける拷問器具だった。

「すごいすごい! お兄さんの乳首、真っ赤に腫れ上がって美味しそう!」

「もっと感度良くしてあげるね。はい、こちょこちょ~」

振動するクリップの上から、さらに羽毛で擽られる。 電流の痺れと、羽毛の柔らかい刺激が混ざり合い、アレンの胸板は火がついたように熱い。 神経が剥き出しになったような感覚。布が擦れるだけで射精しそうなほどの感度になっているのに、肝心の下半身は厳重に封印されていた。

アレンの男根の根元には、きつく締め付けるシリコンリングが嵌められていた。 血流を阻害し、限界まで勃起を維持させる一方で、射精に至る道を物理的に遮断するリング。 パンパンに膨れ上がった亀頭からは、透明な先走り汁がとめどなく溢れ出し、シーツに大きな染みを作っている。

「うぅ……だめ、だめだ……! もう、許して……!」

「許す? 何を? お兄さん、まだ一回もイってないじゃない。元気いっぱいで偉い偉い♡」

ララがアレンの股の間に顔を埋める。 熱い吐息が亀頭にかかる。 そして、彼女は小さな舌先を突き出すと、鈴口から溢れる先走り汁を、ペロリと舐め取った。

「んんっ♡ お兄さんの我慢汁、昨日より濃厚になってるぅ。甘くてとろとろ……」

「ひぐっ!?」

「ねえ、ここ舐められるの好き? ちゅっ、れろ……」

ララは亀頭全体を口に含むことはせず、一番敏感な先端、尿道の出口付近だけを執拗に舌先で転がした。 カリの縁をなぞり、裏筋を甘噛みし、決して全体を包み込まない。 一点集中の刺激が、アレンの腰を狂ったように跳ねさせる。

「あ、あ、そこっ! そこイイっ! くわえて! 全部くわえてぇっ!」

「だーめ。今日は『乳首と前立腺』の日だもんねー」

リリが背後から、アレンの臀部にオイルをたっぷりと塗り込んでいた。 ヌリュ、と冷たい指がアナルに侵入する。 抵抗する間もなく、二本目の指、そして三本目の指がねじ込まれ、内壁を広げていく。

「んふふ、こっちの口もヒクヒクして欲しがってるよ? ここかな? グリグリ~♡」

「あがぁぁぁっ!?」

リリの指が、アレンの前立腺を的確に捉え、押し潰すように刺激した。 脳天から火花が散る。 前からはクリップと舌先の寸止め、後ろからは急所への直接攻撃。 逃げ場のない快楽の奔流がアレンを飲み込む。

「イくっ! イくイくイくっ!」

「だめだよー。まだ出しちゃだめ。リングちゃんが止めてくれてるでしょ? 」

リリが前立腺を強烈に擦り上げると同時に、アレンの身体が弓なりに反った。 射精感が津波のように押し寄せる。しかし、根元のリングが精液の逆流を食い止め、出口のないエネルギーが下腹部で爆発寸前の状態で渦巻く。

「ぐ、ぎぃぃぃぃっ……!!」

アレンは声にならない絶叫を上げ、白目を剥いて痙攣した。 射精できない。絶頂の瞬間に強制的にストップをかけられる苦しみと、それがもたらす異常なまでの快感。 脳が焼き切れる。

「あはは、すごい顔! 苦しい? 気持ちいい? どっちもだよねぇ♡」

「その顔、お姉様に見せてあげたいな。まだまだ熟成させるからね、お兄さん……」

アレンの意識は、快楽という名の白濁した泥沼へと、さらに深く沈められていった。

   ***

【監禁・魔力熟成 三日目】

もはや、アレンには時間の感覚がなかった。 自分が生きているのか、それともただの肉塊と化したのかさえ定かではない。 ただ一つ確かなのは、下腹部に抱えたマグマのような熱量と、それが解放されることを切望する魂の叫びだけだった。

「お兄さん、おはよう。……うわぁ、目がトロンとして、もう完全に堕ちちゃってるね」

三日目の朝。窓から差し込む陽光が眩しい。リリとララは、アレンの手足の拘束を解いた。 だが、アレンに逃げる気力など残っていなかった。四肢は快楽に痺れ、筋肉は弛緩し、ただ荒い呼吸を繰り返すことしかできない。

「さて、今日が最後だよ。お姉様が来る夜まで、最後の総仕上げ」

ララがベッドに仰向けになったアレンの顔に跨がった。 薄い布一枚を隔てた彼女の秘部が、アレンの鼻先に押し当てられる。 ムワッとした強烈な雌の匂い。汗と愛液と香油が混ざり合った、理性を破壊する香り。

「んーっ、ふぅ……。お兄さんの顔、座り心地いいなぁ。もっと深く息を吸って? 私の匂いで頭の中いっぱいにしちゃって?」

ララが腰を沈め、アレンの顔面を蹂躙する。 息苦しさと共に吸い込む濃厚なフェロモンが、アレンの脳髄を直接犯していくようだ。

その一方で、リリはアレンの股間に顔を寄せていた。 ついに、リングが外される。 堰き止められていた血液が一気に流れ込み、アレンの男根はドクンドクンと脈打ち、赤黒く変色するほどに勃起した。 血管が浮き上がり、今にも破裂しそうなほどの威容を誇っている。

「すごい……パンパンだね。触っただけで爆発しちゃいそう」

リリは両手でアレンの竿を包み込むと、ゆっくりと、本当にゆっくりと扱き始めた。

「あっ、あぁ……っ、それ、それぇ……っ!」

アレンの口から、くぐもった歓喜の声が漏れる。 三日間待ちわびた、直接的な手淫の刺激。 極上のシルクのようなリリの手の平が、敏感になりすぎた皮を擦り上げ、亀頭を撫でる。

「気持ちいいでしょ? でもね、まだだよ。まだ出しちゃだめ」

「ひぃっ!?」

リリの手が速度を速める。 シュッ、シュッ、シュッ、シュッ。 快感が急激に高まる。射精の波がすぐそこまで迫る。 あと一擦り、あと一秒あれば解放される――そう思った瞬間。

ピタッ。

リリの手が止まった。 完全に、動きを止めたのだ。

「え……?」

「んふふ、ストップ♡」

「あ、あ……なんで、動かし、て……お願い、動かしてぇっ!」

アレンは涙目で懇願した。 絶頂の直前、崖っぷちで宙吊りにされたような焦燥感。 身体中が「出したい」と叫んでいる。

「だめー。お姉様が来るまで我慢、我慢」

リリは手を離すと、代わりにフゥーッと冷たい息を吹きかけた。 熱した鉄に水をかけたような温度差の刺激に、アレンの男根がビクンと跳ねる。

「うぅぅぅぅっ! 殺してくれ……っ! いっそ殺してくれぇっ!」

「あはは、死ぬほど気持ちいいんでしょ? まだまだ、日は高いよぉ?」

陽が高くなるにつれ、責め苦は陰湿さを増していった。 窓から差し込む光の角度が変わり、正午を過ぎても、アレンの苦悶は終わらない。

午後の日差しが部屋をオレンジ色に染め始める頃、アレンは発狂寸前だった。 上からは顔面騎乗と指責め、下からは手コキの寸止め地獄。 「イキそうになったら止める」「萎えかけたら刺激する」 この単純作業が、何時間も、何十回も繰り返されたのだ。

「ほらほら、我慢汁ですごいことになってるよ。シーツびちょびちょ」 「お兄さん、口開けて。ヨダレもすごい。だらしない顔……」

窓の外、空が茜色から紫色へと変わり、やがて完全な闇が訪れるまでの長い長い時間。 アレンは一秒たりとも快楽から逃れることを許されず、常に絶頂の縁(ふち)を歩かされ続けた。 理性などとうに消し飛び、残っているのはただひたすらに「エリス様に捧げたい」「解放されたい」という、奴隷のような渇望だけだった。

「もう……限界……助け、て……」

アレンの目はうつろで、喉は枯れ果てていた。 その時だった。

ガチャリ。

重厚な扉が開く音がした。 コツ、コツ、コツ。 優雅なヒールの音が、地獄の底に響き渡る。

「あらあら……まあ」

聞き覚えのある、しかし三日前よりもずっと甘美に聞こえる声。 アレンがおぼろげな視線を向けると、そこには初日の清楚なラベンダー色とは正反対の、鮮烈な衣装を纏ったエリスが立っていた。 血のように深く、あるいは熟れきった果実のように艶やかな、深紅のネグリジェ。 それは、彼女の「捕食者」としての本性を残酷なまでに物語っていた。

「素晴らしいわ。部屋に入った瞬間、むせ返るような濃密な魔力の香り……。よくここまで耐えましたわね、アレン」

エリスは恍惚とした表情で、汗と体液に塗れたアレンを見下ろした。 その瞳は、もはや貴族の令嬢のものではない。 極上の晩餐を前にした、貪欲な魔女の瞳だった。

「さあ、どいてちょうだい。ここからは、わたくしの番よ」

エリスの命令一下、サキュバスたちが名残惜しそうに離れる。 ついに解放される。その安堵と共に、アレンの目の前には、圧倒的な美と支配の象徴であるエリスが立ちはだかった。 三日三晩の地獄は、この瞬間のためにあったのだ。

アレンの魔力譲渡の儀式、その本番が、今まさに始まろうとしていた。

「では、いただきましょうか。三日三晩、焦らしに焦らして煮詰められた、極上の魔力を」

エリスはベッドの端に膝をつくと、深紅のネグリジェの裾をゆっくりとまくり上げた。 露わになったのは、陶磁器のように滑らかで白い太腿と、その奥に隠された秘めやかな華。下着は身につけていない。蜜で濡れたそこは、熟れた果実のように妖艶に開き、アレンの視線を吸い寄せた。 濃厚な甘い香りが、熱気と共に漂ってくる。 ――この香りだ。 アレンは薄れゆく意識の中で確信した。最初に部屋に入った時に嗅いだ、あの理性を溶かす甘い香り。あれは香油などではなく、発情した公爵令嬢自身が放つ、抗いがたい雌のフェロモンそのものだったのだと。

「ひぅ……エリス、様……」

アレンは掠れた声を漏らし、涙に濡れた瞳で見上げるしかできない。 限界まで勃起し、先端からとめどなく先走りを溢れさせている男根は、空気に触れるだけで暴発しそうなほど敏感になっている。

「リリ、ララ。貴女たちはアレンの逃げ場を塞ぎなさい。彼が快楽のあまり、意識を飛ばして逃げないように」

「はーい、お姉様」 「特等席で観察させてもらうね♡」

リリとララがアレンの枕元に回り込み、左右から彼の頭を抱え込むようにして配置につく。 アレンの視界は、上から覆い被さるエリスの肢体と、左右のサキュバスたちの楽しげな顔で完全に埋め尽くされた。

「さあ、アレン。その身に溜め込んだ全てを、わたくしに捧げなさい」

エリスがアレンの腰の上に跨がった。 ずしりとした重みと共に、熱く湿った感触が下腹部に押し当てられる。 ネグリジェの薄い布が擦れ合う衣擦れの音さえもが、今の極限状態のアレンには雷鳴のように響く。

「あ、あっ、熱い……触れてる、エリス様の中身が……っ!」

「焦らないで。まだ挿れてはあげないわ」

エリスはわざと焦らすように、秘肉の入り口で亀頭の先端を擦り合わせた。 ぬるり、と滑る粘液の感触。 張り詰めたカリの縁を、柔らかな肉襞が優しく、しかし執拗に愛撫する。

「う、ぐぅぅぅっ! お願いします、早く、中に入れて……っ!」

「駄目よ。もっとよく味わって。貴方のその、汚らしくも雄々しいモノが、高貴なわたくしの身体に受け入れられる喜びを」

エリスは腰をゆっくりと円を描くように回し始めた。 蜜をたっぷりと纏った秘裂が、アレンの竿を上から下へとねっとりと塗り込めていく。 ただの摩擦ではない。彼女が腰を動かすたびに、アレンの身体の奥底から魔力が吸い上げられ、接触部分に集まっていくような感覚がある。

「見て、アレン。貴方の魔力が欲しがっているわ。わたくしの中に注がれるのを」

エリスは妖艶な笑みを浮かべると、ついにその腰を沈めた。

ズプッ……ヌチュゥ……。

「ぎぃっ……あああぁぁぁぁっ!!」

アレンの喉から、獣のような咆哮が迸った。 きつい。あまりにもきつく、そして熱い。 エリスの膣内は、アレンの男根を一本の管として認識し、逃がさないように強烈に締め付けてきた。無数の襞が生き物のように蠢き、侵入者に吸い付き、絡め取ろうとする。

「んっ……ふぅ……。素晴らしいわ……。なんと濃厚で、熱い魔力……」

エリスは天井を仰ぎ、陶酔の表情を浮かべた。 彼女が息を吐くたびに、アレンの魔力が精気と共に吸い出されていく。 それは性交というよりも、魂の捕食に近い感覚だった。

「さあ、始めるわよ。魔力循環の儀を」

エリスが腰を動かし始めた。 最初はゆっくりと。一突きごとに確かめるように。 ぬっぽ、ぬっぽ、という卑猥な水音が部屋に響き渡る。 アレンの敏感になりすぎた亀頭が、最奥の子宮口をノックするたびに、脳髄が白く弾ける。

「ひぃ、あ、ああっ! エリス様、きもち、いいっ、凄いです……っ!」

「気持ちいい? ええ、そうでしょうね。ですが、貴方はまだイってはいけなくてよ」

エリスの動きは、アレンが絶頂に達しようとする直前で、ふっと緩められる。 生殺しだ。 高まった波が引いていく焦燥感に、アレンが身をよじると、左右のサキュバスたちも動き出した。

「お兄さん、だーめ。イキそうになったら教えてあげなきゃ」

「こっちのスイッチも押しちゃうねー♡」

リリがアレンの右耳に舌を差し込み、ララが左耳に熱い息を吹きかける。 同時に、二人の指先がアレンの両乳首を摘まみ上げた。 三日間の責め苦で赤く腫れ上がり、衣擦れだけで激痛と快感が走るようになっていた乳首を、容赦なくコリコリと捏ね回す。

「あぎぃっ!? 乳首、だめっ、そこ触ったら、出ちゃうっ!」

「出ちゃう? 嘘つき。まだ全然搾り取れてないよ?」 「お姉様にお許しいただくまで、この乳首はずーっと私のオモチャだからね♡」

上からはエリスの膣圧による強烈な搾り上げ。 左右からはサキュバスたちによる性感帯への集中攻撃。 アレンの脳内処理能力は限界を超え、視界が明滅し始めた。

「んんっ、はぁっ、奥、突いて……! わたくしの奥まで、貴方の汚れた魔力を届けて……!」

エリスの動きが激しさを増していく。 ネグリジェが乱れ、豊かな胸が揺れ動き、汗ばんだ肌と肌がぶつかり合う音が激しくなる。 パンッ、パンッ、パンッ、という肉の打撃音と共に、ジュポ、ジュポ、という結合部の水音が早まる。

「あ、あ、あ、ああっ! もう無理、無理です! 壊れるっ! 頭おかしくなるぅっ!」

アレンは首を振り、シーツを握りしめて懇願した。 魔力が、精液が、魂が、へその下の一点に急速に収束していく。 もはや我慢など不可能だ。三日三晩の熟成が、今、爆発しようとしている。

「いいえ、まだよ。まだ足りないわ」

エリスは冷酷に告げると、アレンの上半身に覆い被さり、その唇を奪った。 深く、強引な口づけ。舌が絡み合い、アレンの悲鳴を飲み込む。 同時に、彼女の膣内が信じられないほどの力で収縮し、アレンの男根を根元から先端までしごき上げた。

「んんーーーーっ!!」

「リリ、ララ、抑えてなさい!」

「はーい!」

サキュバスたちがアレンの腕と頭をガッチリと固定する。 逃げ場はない。 エリスは腰を高く持ち上げると、全体重をかけて一気に打ち下ろした。

ドプンッ!!

最奥への強烈な一撃。 それが引き金となった。

「ん、んぐぅぅぅぅぅぅぅぅっ!!!」

アレンの身体が海老反りになり、白目を剥いて硬直する。 三日分溜め込まれた白濁した精気と、熟成された高密度の魔力が、堰を切ったように噴出した。 ドクン、ドクン、ドクン! アレンの男根が激しく脈打ち、エリスの胎内へ向けて、生命のスープを勢いよく発射し続ける。

「んっ……ふふっ、あはぁっ……♡ 来た、来たわ……! 熱い、濃いっ、ドロドロの魔力がっ!」

エリスは快感に顔を歪めながら、その全てを受け止めた。 アレンが射精するたびに、彼女の肌が内側から発光するように輝きを増していく。 精液に乗せて送り込まれた魔力が、彼女の魔力回路へと瞬時に吸収され、循環していくのだ。

終わらない。 普段なら数回の脈動で終わるはずの射精が、十回、二十回と続く。 三日間の禁欲と焦らし、そして魔術的な増幅によって、アレンの中身は底なし沼のように溢れ続けていた。

「あ、が、あ……っ……ひぃ……っ」

アレンは痙攣しながら、口から無様な涎を垂れ流した。 あまりの快感に意識が飛び、目の前が真っ白になる。 魂ごと持っていかれるような喪失感と、完全な解放感。

ようやく射精の波が引き、アレンの男根が最後の数滴を絞り出して小さく震えた。 終わった。 アレンは脱力し、泥のようにベッドに沈み込んだ。 空っぽだ。一滴も残っていない。

「はぁ……はぁ……。ごちそうさま、アレン」

エリスは満足げに微笑むと、アレンの頬についた汗を舐め取った。 彼女の顔色は先ほどまでとは比べ物にならないほど血色が良く、瞳には強大な魔力の輝きが宿っていた。 アレンは薄れゆく意識の中で、これでようやく解放されるのだと思った。

だが。

「……あら? まだ寝てはいけなくてよ?」

エリスの声が、再びアレンの意識を引き戻した。 彼女はまだ、アレンの上から降りていなかった。 それどころか、依然としてアレンの男根を体内に納めたまま、再び腰を動かし始めたのだ。

「え……? エリス、様……?」

「何を不思議そうな顔をしているの? 『根こそぎ』と言ったでしょう?」

エリスは妖艶に目を細めると、萎えかけたアレンの男根を、膣圧だけで器用に締め上げた。 きゅうっ、と吸い付くような感触に、アレンの身体がビクリと反応する。

「まだ残っているわ。底の底に沈殿した、一番濃くて美味しい澱(おり)のような魔力が」

「む、無理です……もう、空っぽです……出ません……」

「いいえ、出るわ。搾り出せば、いくらでも」

エリスは両手をアレンの胸につき、楽しげに笑った。

「リリ、ララ。この子の前立腺を刺激して差し上げて。萎えたままじゃ吸い出しにくいわ」

「了解でーす! お尻の穴、まだ緩んでるから指入れやすいね♡」

「いや、やめ……!」

アレンの抵抗も虚しく、リリの指が再びアナルへと侵入する。 射精直後の、最も敏感で気怠い状態の前立腺を、容赦なくグリグリと抉られた。

「あひぃぃぃっ!? や、やめっ、そこっ、響くっ!」

「ほら、見てみなさい。もうこんなに元気になってきた」

前立腺への刺激により、アレンの男根が再び血液を集め、ゆるゆると首を持ち上げ始める。 強制的な勃起。 射精の余韻で過敏になっている尿道や亀頭が、エリスの肉壁に擦れ、焼きごてを当てられたような刺激が走る。

「ひ、あ、痛い、気持ちいい、おかしいっ! もう出ないのにっ!」

「出すのよ。精液が尽きたなら、魔力を。魔力が尽きたなら、生命力を。最後の一滴、魂のカスまで残さずによ!」

エリスは容赦なく腰を打ち付けた。 バチュ、バチュ、バチュ、と粘着質な音が響く。 アレンの中にはもう白い液体は残っていない。 だが、エリスが腰を振るたびに、透明な粘液と、アレンの身体を構成する魔力の光が、無理やり引きずり出されていく。

「あぁぁぁぁっ! 吸われるっ! 何か、大事なものが、吸われてるぅぅっ!」

「いい声……もっと鳴きなさい。貴方のその絶望が、魔力の隠し味になるの」

「お兄さんすごい! 透明なのいっぱい出てるよ!」 「乳首ももっといじめてあげる! 最後まで気持ちよく堕ちてね!」

左右のサキュバスたちも加勢し、アレンの全身を責め立てる。 空射精(ドライオーガズム)。 射精を伴わない、純粋な神経のスパークだけが永遠に続く地獄。 アレンの目は白黒と反転し、口からは意味を成さない喘ぎ声だけが漏れる。

「あ、が、あ、あ、カハッ、ヒィッ……!」

身体が痙攣し、手足がバタバタとシーツを叩く。 それでもエリスは止まらない。 彼女は恍惚とした表情で、アレンから立ち上る魔力の燐光を貪り食う。

「ふふっ、あははははっ! 最高よ、アレン! 貴方は最高の養分だわ!」

公爵令嬢の高笑いと、特待生の断末魔のような嬌声が、夜の女子寮の一室で重なり合った。 アレンの意識が完全に暗転したのは、それからさらに数時間、彼が文字通り枯れ果てた抜け殻のようになるまで搾り取られた後のことだった。

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