レベル99の最強勇者が最弱サキュバスにハメられてレベル0まで搾り尽くされる話

世界を救うため、たった一人で四天魔を滅ぼした最強の勇者カイト(Lv.99)。 魔王城への道を探す彼が廃墟で出会ったのは、一匹の弱々しい最下級サキュバス(Lv.3)だった。 「何でもしますから、助けてください……」 圧倒的なレベル差が生んだ、致命的な油断。 勇者はサキュバスの「癒し」を受け入れるが、それは魂(レベル)のすべてを奪い尽くす、絶望的な快楽地獄の始まりだった。 乳首を弄られ、アナルを抉られ、最強の精神は原始的な快感の前に崩壊していく。 これは、最強の勇者が最弱の魔物に尊厳も力もすべてを奪われ、快楽の果てに破滅する物語。

世界は終わりかけていた。 北の大陸から溢れた魔族の軍勢が人間たちの王国を蹂躏し、空は瘴気の雲に覆われて久しい。 人々は絶望の淵に立たされ、神に祈る声も枯れ果てていた。 そんな暗黒の時代において、俺は唯一の希望と呼ばれている。

勇者カイト。 それが、いつの間にか俺について回るようになった呼称だ。 神託によって選ばれた俺は、滅びゆく世界を救うという途方もない責務を負い、十五の歳から戦い続けてきた。 血反吐を吐くような修練。死線を幾度も潜り抜ける実戦。 仲間を失う悲嘆も、裏切りに遭う苦渋も味わった。 その全てを糧にして、俺は強くなった。

レベル99。 それが現在の俺の到達点だ。人々が到達し得る限界値であり、神域の入り口とも言われる境地。 この力を以て、俺は魔王軍の最高幹部である四人の大悪魔――人々が絶望の象徴として恐れた『四天魔』――を、たった一人で全て討滅した。 業火の魔人、氷獄の妖妃、万雷の巨神、そして死滅の策士。 彼らが塵と消えた時、人々は俺を最強の勇者と讃えた。

だが、戦いは終わっていない。 四天魔を失っても、魔王が健在である限り、魔族の侵攻は止まらない。 俺の最後の使命は、魔族の頂点に立つ魔王を討ち滅ぼすこと。 そのために今、俺は魔王の居城に繋がるという古の転移門を探し、戦火で廃墟と化した古都エルドリアを訪れていた。

崩れた城壁、風化しかけた家々。 ここもかつては美しい街だったと聞く。今はただ、不気味な静寂と死の匂いが漂うばかりだ。 聖剣の柄に手をかけ、警戒を怠らずに進む。 四天魔ほどの強大な気配はないが、魔物の残党が潜んでいる可能性は高い。

不意に、ぞわりと背筋が粟立った。 殺気ではない。もっと微弱で、粘りつくような……魔性の気配。 それも、ひどく弱い。 まるで、風前の灯火のようだ。 俺は音を立てずに瓦礫の山を越え、気配の源である半壊した教会堂へと足を踏み入れた。

内部は辛うじて雨風を凌げる程度の空間が残っていた。 埃とカビの匂いに混じって、ふわりと甘ったるい芳香が鼻孔をくすぐる。 祭壇の影に、何かが蹲っていた。 俺が剣先を向けると、それはビクリと肩を震わせ、ゆっくりと顔を上げた。

「……ぁ」

それは、一人の少女だった。 いや、少女の姿をした魔物だ。 腰から伸びる、先端がハート型になった細い尻尾。背中に小さく折り畳まれた、蝙蝠のような翼。 サキュバス。 それも、魔力の波動がほとんど感じられない、最下級の個体。 人間で言えば、十代半ばの娘が持つか持たないか、という程度の力しか感じられない。 ボロボロの布切れを体に巻き付け、怯えた目で俺を見上げている。

「……勇者、さま……?」

声はか細く、震えていた。 俺は剣を降ろさず、冷徹に告げる。

「魔王の配下か。ここで終わりだ」

「ま、待ってください! 私は……私は、戦ったりなんて……!」

「魔物であることに変わりない。お前たちがいるから、世界が滅ぶんだ」

俺が一步踏み出すと、サキュバスは悲鳴を上げて後ずさった。

「いやっ! 殺さないで……! 私はただ、隠れていただけ……! 戦争なんて怖い……っ」

涙を浮かべ、必死に命乞いをする姿は、魔物というよりは戦火に怯えるただの少女にしか見えない。 もちろん、それに騙される俺ではない。 サキュバスは男を誘惑し、その精気と共に力を奪う魔物だ。 こいつのスキルは知っている。『レベルドレイン』。 交合の果てに男が絶頂を迎える瞬間、その魂の力――すなわち経験値とレベル――をごっそりと奪い取る。

だが、それも相手が誘惑に乗ってこそ。 そして、目の前の個体はあまりに弱すぎる。 レベルで言えば、おそらく3か4。 対する俺はレベル99。 万が一、億が一。俺がこいつの術中に嵌り、一度の快楽でレベルを奪われたとして、失うのはせいぜい1レベルだ。 レベル98の俺が、レベル5になったこいつに負ける道理など万に一つもない。 取るに足らない、道端の小石だ。

「……お願い……助けてくれたら、何でもします……!」

彼女は這い寄ってきて、俺のブーツに縋り付こうとした。

「何でも?」

俺が冷ややかに問い返すと、彼女は顔を真っ赤にして、しかし必死に頷いた。

「は、はい……! ご主人様、と……お呼びします。奴隷にでも、何でも……。ご主人様の『お疲れ』を、癒して差し上げることも……できます……」

「……癒し、だと?」

「はい……。勇者様、すごくお疲れの顔をされています。四天魔を倒されたのでしょう? すごいことです……でも、ずっと張り詰めてこられたはず……。少し、休まないと……」

その言葉は、図星だった。 最強と呼ばれ、人々の希望を一身に背負い、俺は片時も気を休めることができなかった。 仲間は皆死んだ。寄りかかれる者など、どこにもいない。 この廃墟で、俺は束の間の孤独と疲労を自覚していた。

俺は聖剣を鞘に納めた。 サキュバスが、驚いたように目を見開く。

「……いいだろう。お前の言う『癒し』とやらを試してみろ」

「え……?」

「ただし、妙な真似をすれば、お前の心臓が俺の手の中にあると思え。俺はレベル99だ。お前ごとき、指一本で捻り潰せる」

「は、はい……! 存じ上げております……!」

我ながら、愚かな選択だと思った。 だが、この圧倒的な力の差が、俺に致命的な油断を生ませていた。 それに、このか弱い魔物が、一体どんな『癒し』を見せるというのか。 ほんの少しの好奇心。そして、張り詰めた精神が求めた、刹那の弛緩。 それが、俺の運命を決定づけた。

「で、では……そちらの寝台に……。あ、寝台と言っても、毛布があるだけですけど……」

サキュバスは教会堂の隅、比較的状態の良い場所に積まれた古い毛布の山を指差した。 俺は言われるがまま、そこに腰を下ろす。 重い鎧を固定しているベルトに手をかけると、サキュバスが慌てて駆け寄ってきた。

「あ、私めが! どうぞ、手を煩わせないでください!」

彼女は俺の前に跪くと、おずおずと、しかし手慣れた様子で俺の胸当てや肩当てのバックルを外し始めた。 か細い指が俺の体に触れる。 ひんやりとした、それでいて柔らかい感触。 重厚な金属の鎧が次々と外され、床に鈍い音を立てて落ちていく。 やがて、革のチュニック一枚になった俺の体が、廃墟の冷たい空気に晒された。

「……すごい、筋肉……」

サキュバスが、うっとりとしたため息と共に呟いた。 彼女の指が、俺の胸板をそろりと撫でる。

「これが……四天魔を倒した勇者様のお体……。硬くて、熱い……」

「……それがお前の『癒し』か?」

「い、いえ! これからです!」

彼女は慌てて立ち上がると、今度は俺の背後に回った。

「肩を……揉ませていただきます」

柔らかな指が、俺の凝り固まった僧帽筋を押し始めた。 力は弱い。村娘の肩揉みと大差ない。 だが、その弱々しい力が、かえって俺の警戒心を解いていく。

「……どう、ですか?」

「悪くはない」

「ふふ……よかった……」

彼女の手は肩から首筋へ、そして耳の後ろへと移動する。 ツボを心得ているのか、指が触れるたびに鈍い快感が走り、強張っていた筋肉がゆっくりと解れていく。

「……勇者様は、ずっとお一人だったのですか?」

「……仲間は、いた。皆、死んだ」

「そう……でしたか……。それは……お辛かったでしょうね……」

彼女の声には、心からの同情が込められているように聞こえた。 魔物風情が、と切り捨てようとしたが、その優しい響きが、ささくれ立った俺の心を微かに撫でた。 彼女の手が、今度は俺の胸元に戻ってきた。 チュニックの合わせ目を指先でなぞり、ゆっくりと開いていく。

「……何をする?」

「もっと、深く癒します……。肌に、直接触れた方が……魔力が伝わりやすい、ですから……」

「魔力?」

「はい……サキュバスの魔力は、人を癒す効果もあるんです……。ほんの少し、ですけど……」

嘘だろう。サキュバスの魔力は媚薬であり、毒だ。 だが、俺はレベル99。聖なる加護も受けている。 この程度の魔力で、俺の精神が汚染されるはずがない。 俺はあえて、彼女の好きにさせた。 チュニックがはだけ、鍛え上げられた胸が露わになる。 サキュバスは俺の正面に回り込み、再び跪いた。 彼女の瞳が、熱を帯びていく。

「……すごい……」

彼女の小さな手が、再び俺の胸筋に触れた。 今度は、さっきよりも大胆に、肌の感触を確かめるように、むにゅり、と肉を掴む。 そして、その指先が、胸の中心にある小さな突起へと、辿り着いた。

かり……

「……っ!」

小さな爪が、乳首の先端を軽く引っ掻いた。 びりっ、と背筋に電気が走る。 なんだ、この感覚は。

「あ……ここ、感じやすいんですね……?」

彼女は楽しそうに、意地悪く笑った。

「やめろ」

「どうしてです? 気持ちいい、でしょう?」

かり、かりかり…… 彼女は執拗に、そこを爪弾き始めた。 最初は微弱だった刺激が、繰り返されるうちに明確な快感へと変貌していく。 ぞわぞわと鳥肌が立ち、股間が疼き始める。

「勇者様……こんなところで、感じちゃってる……」

「……っ、ふざけるな……!」

俺は彼女の手を掴もうとした。 だが、彼女はそれより早く、ぱっと手を引くと、信じられない行動に出た。

ちゅ、と小さな音がした。 彼女が、俺の右側の乳首に、唇を寄せたのだ。

「なっ……!?」

れろり、と生温かい舌が、硬くなった先端を舐め上げた。

「ん……っ!」

頭が真っ白になる。 なんだ、これは。なんだ、この、背徳的な快感は。 戦場で受ける痛みとは全く違う、未知の刺激が脳髄を直接揺さぶる。

「あ……勇者様のお肌……しょっぱい……でも、美味しい……」

彼女は恍惚とした表情で、今度は左側に顔を寄せた。 じゅる、と音を立てて、乳首を吸い上げる。

「あ……っ! あ……!」

声が、漏れる。 まずい。これは、まずい。 俺の最強の精神耐性が、この原始的な快感の前に揺らいでいる。 彼女は赤子のように、しかし遥かに淫靡な技術で、左右の乳首を交互に吸い、舐め、舌で転がし始めた。 こりこり、こりこり…… 舌先で先端を弄ばれるたびに、腰がビクンと跳ねる。

「すごい……もう、カチカチ……。ここ、こんなに感じちゃうんですね……? 可愛い……」

「や、め……」

彼女は俺の制止を無視し、両手で俺の胸を揉みしだきながら、さらに激しく乳首を責め立てる。

「ん……っ、んちゅ……れろれろ……じゅぱっ……」

水音が、廃墟の教会堂にいやらしく響く。 俺の理性は、この執拗な愛撫によって急速に麻痺させられていった。 俺はレベル99の勇者だ。こんな下級魔物に、こんな……こんな場所を弄ばれて……! 屈辱と快感が混ざり合い、思考がぐちゃぐちゃになる。 俺の体は、とっくの昔に反応していた。 チュニックの下で、俺の分身が、戦いの日々ではありえないほどに硬く、熱く、膨れ上がっていた。

サキュバスは、乳首への愛撫をぴたりと止めた。 名残惜しそうに唇を離し、その視線をゆっくりと下へ……俺の股間へと移した。

「……勇者様」

彼女の瞳は、もはや怯えた少女のものではなかった。 男を狩る、魔性の捕食者のそれだ。

「……すごいことになってますね……」

「……」

「これも……癒して、差し上げないと……」

彼女はゆっくりと、俺の腰のベルトに手をかけた。

「……待て。それ以上は許さん」

俺は最後の理性を振り絞り、彼女の手を掴んだ。 俺の握力は鋼鉄をも砕く。

「いっ……!」

彼女は小さく悲鳴を上げ、顔を歪めた。 そうだ。俺はこいつを殺せる。今すぐにでも。 だが、俺は手を離してしまった。 彼女の瞳に浮かんだ、一瞬の苦痛と、その奥に見えた嗜虐的な喜びに、俺の心が怯んだ。

「……ごめんなさい……。でも、こんなに苦しそうなのに……。楽にして、差し上げたいだけ……」

彼女は掴まれた手とは逆の手で、俺の膨らんだ股間を、ズボンの上からそっと撫でた。

「ひぅっ!」

情けない声が出た。

「ほら……こんなに、パンパン……。辛いでしょう……? 大丈夫。私、上手なんです。人間のお姫様なんかより、ずっと……」

「……黙れ」

「一度だけ……一度だけ、試してみませんか? きっと、勇者様の戦いの疲れも、全部吹き飛んでしまいますよ……?」

悪魔の囁きだ。 一度だけ。 そうだ、一度だけなら。 レベルが1つ減るだけだ。 レベル98になっても、俺は最強のままだ。魔王は倒せる。 それよりも、この……乳首を弄られて燃え上がってしまった、どうしようもない欲求不満を解消する方が先決だ。 このままでは、まともな思考ができない。 そうだ。これは、冷静さを取り戻すための、必要悪だ。 俺は……俺は、自分自身にそう言い聞かせた。 ゆっくりと、彼女の手を掴んでいた力を、抜いた。

サキュバスは、勝利を確信したように、妖艶に微笑んだ。 彼女は手早く俺のベルトを外し、ズボンを引き下げていく。 解放された俺の昂ぶりが、冷たい空気の中で熱気を放った。

「うわぁ……。すごい……。これが、最強の勇者様の……」

彼女は感嘆の声を上げ、それを両手でそっと包み込んだ。 そして、顔を寄せ、その先端に、自らの舌を這わせた。

「あ……っ!」

れろ、と亀頭が舐め上げられる。 乳首とは比較にならない、直接的な快感の奔流が俺を襲う。

「ダメだ……! まだ……!」

「ふふ……。まだ、何も始まっていませんよ?」

彼女は悪戯っぽく笑うと、意を決したように、その小さな口を開いた。 そして、俺の全てを、ゆっくりと迎え入れていく。

「んぐ……っ!」

信じられない感覚だった。 熱く、濡れた、柔らかな内壁が、俺の分身を隙間なく包み込む。 締め付けられるような圧迫感と、ぬるぬるとした粘膜の感触。

「ん……んむ……っ」

彼女は苦しそうに喉を鳴らしながらも、ゆっくりと顔を上下させ始めた。 ずぷ、ずぷり、と水音が立つ。 彼女の口が、俺の形に合わせて変形し、吸い付いてくる。

「あ……! ああっ……!」

快感が、脳の許容量を超えていく。 彼女は一度それを引き抜き、先端だけを咥えると、舌を器用に動かし始めた。 舌先で尿道口をこちょこちょとくすぐり、カリ首の裏側を執拗に舐め上げる。

「あ、そこっ……! ん、ぁ……!」

「ここ、ですか……? ん……れろれろ……っ」

「ま、待て……! もう、出……!」

俺が叫んだ瞬間、彼女はぴたりと動きを止めた。 寸止め。 灼熱の先端が、彼女の唇から解放される。

「……え?」

「もう、出ちゃうんですか? 早いですね、勇者様」

彼女は、くすくすと笑った。

「……お前……」

「ダメですよ。そんなにすぐイっちゃったら……レベル、もったいないです」

「……貴様、やはりそれが目的か!」

「当たり前じゃないですか。サキュバス、ですよ? 私」

彼女は開き直ったように、ぺろりと唇を舐めた。

「でも、勇者様はレベル99。一度くらい、いいじゃないですか。ね?」

彼女は再び、俺の分身に食らいついた。 今度は、さっきよりも深く、激しく。 喉の奥まで突き入れ、舌を絡みつかせ、真空状態にするかのように強く吸い上げる。

「んん……っ! じゅるるるるっ!」

「あ゛……! あ゛あ゛あ゛っ!」

もうダメだ。 理性が、快楽の津波に飲み込まれていく。 一度だけ。 一度だけだ。 俺は自分に言い訳をしながら、彼女の頭を掴み、自らの腰を突き上げた。

「んぐっ!」

俺の全てが彼女の喉奥に叩き込まれ、強烈な刺激と共に、俺は限界を迎えた。

「―――っ!!」

びゅるるるっ、と熱い奔流が彼女の口内深くに注ぎ込まれる。 絶頂の痙攣が全身を貫く。 そして、その瞬間。 確かに感じた。 快感と共に、体の芯から何かがごっそりと抜き取られていく、強烈な喪失感。 『レベルドレイン』が発動したのだ。

「んく……んく……っ。……ごっくん」

彼女は、俺の全てを飲み下した。 唇の端から一筋、白い液体が垂れている。

「……ぷはぁ。……美味しかった……。さすが、レベル99の勇者様」

彼女は恍惚とした表情で、うっすらと頬を染めていた。 そして、先ほどよりも、明らかに肌艶が良くなり、魔力が増しているのが分かった。 俺は、強烈な倦怠感の中で、自らのステータスを確認した。

[レベル:98]

……やはりだ。 たった一度の絶頂で、レベルが1つ失われた。 だが、まだだ。まだレベル98。 四天魔を倒した力が、そう簡単に失われるものか。 俺は倦怠感を振り払い、彼女を睨みつけた。

「……満足したか、魔物め。約束通り、死んでもらう」

俺は立ち上がり、聖剣に手を伸ばした。 だが、彼女は慌てた様子もなく、妖しく微笑むだけだった。

「えー? もう終わりですか? 勇者様、まだ……あんなに、元気なのに」

彼女が指差す先……俺の分身は、一度果てたというのに、まだ萎えることなく昂ぶりを保っていた。 乳首を弄られた余韻と、未知の口内射精の興奮が、俺の肉体を異常な状態にしていた。

「……それに、私、まだ本当の『癒し』を差し上げてませんよ?」

「……何だと?」

「勇者様。男の人が、本当に気持ち良くなれる場所……ご存知です?」

彼女はそう言うと、俺を毛布の上に押し倒した。

「なっ……!?」

抵抗しようとしたが、絶頂直後の脱力感と、レベル低下による僅かな弱体化が、俺の反応を鈍らせた。 レベル98とはいえ、今の俺は万全ではない。

「ちょっと……失礼しますね?」

彼女は俺のズボンを完全に引き剥がし、俺をうつ伏せにさせた。

「やめろ! 何をする気だ!」

「ふふ……。秘密の場所、です」

彼女は俺の背中に跨ると、その細い指を……俺の臀部の間へと、差し入れた。

「な……っ!? まさか……!」

「そう……ここです」

にゅるり、と異物が侵入する感触。 俺は驚愕と屈辱に目を見開いた。

「き、貴様ぁぁああ! やめろぉぉおお!」

「あはっ、暴れないで。大丈夫、痛くしませんから」

彼女の指は、湿った粘膜を掻き分け、内部へと進んでいく。 そして。

ぐりっ。

「―――っ!?!?」

声にならない絶叫が喉を突いた。 何だ、今の感覚は。 体の内側、背骨の付け根あたりで、何かが爆ぜたような、強烈な衝撃。 痛みではない。だが、快感とも違う。 脳天を直接、雷で撃ち抜かれたような、強烈な『刺激』。

「……ふふ。ここですね、勇者様の『核』は」

彼女は再び、その一点を指先で圧迫した。 ぐり、ぐり、と。

「あ゛……! あ゛、あ゛あ゛っ……!」

ダメだ。 これは、ダメだ。 理性が、溶ける。 俺という存在が、根幹から揺さぶられる。 乳首や、竿を弄られるのとは訳が違う。 逃れられない、根源的な快楽が、俺の意思を粉砕していく。

「どうです? すごいでしょう?」

「や……やめ……ひっ……!」

「やめませんよ」

彼女は楽しそうに、その一点を執拗に攻め立てた。 こり、こり、こり、と爪を立てるように。 ぐりぐり、と押し潰すように。

「あ……! あ、イ……イぐ……! まだ、ダメ……!」

「ふふ。じゃあ、こっちも一緒に」

彼女はうつ伏せの俺の股間に手を伸ばし、未だ昂ったままの分身を握りしめた。 そして、内側からの刺激と、外側からの刺激を、同時に再開した。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!!」

思考が、完全に停止した。 二方向からの、逃げ場のない快楽の猛攻。 俺はまるで、まな板の上の鯉だ。 彼女は、俺が絶頂しそうになると、内側の指の動きをぴたりと止めた。

「あっ……」

快感の奔流が、寸前で断ち切られる。 そして、俺が安堵の息を吐く間もなく、再び指が『核』を抉る。

「ひぃっ!?」

「あはっ、すごい反応。ここ、大好きなんですね?」

「ちが……! ん、あ゛……!」

「ほらほら、イってもいいんですよ? もっと、楽になって?」

「だ……ダメだ……レベル、が……!」

「レベルなんて、どうでもいいじゃないですか。こんなに、気持ちいいのに」

ぐりぐりぐりっ! ぐちゅぐちゅぐちゅっ!

「あ゛あ゛あ゛あ゛っ! イく……イぐぅぅうううっ!」

びゅるるるるっ!

二度目の絶頂。 内側を抉られながらの射精は、一度目とは比較にならないほど深く、強烈だった。 そして、再び襲い来る、魂を抜き取られる喪失感。

[レベル:95]

一気に3レベルも持っていかれた。 まずい。 こいつ、俺が絶頂すればするほど、吸収量が増えているのか?

「はぁ……はぁ……。なんて、濃密な……。ああ、力がみなぎってくる……」

サキュバスは恍惚と呟いている。 彼女の体からは、先ほどとは比べ物にならない魔力が立ち昇っていた。

「……もう、やめろ……。頼む……」

俺は、情けなくも命乞いをしていた。 プライドも、勇者としての誇りも、あの『核』を抉られた瞬間に、どこかへ消し飛んでいた。

「えー? やだ。まだ、始めたばかりなのに」

彼女は、うつ伏せの俺を仰向けにすると、俺の顔の上に、覆いかぶさってきた。

「こ、今度は何を……」

「ふふ。ご褒美、ですよ?」

彼女はそう言うと、俺の顔の真上で、その華奢な腰をゆっくりと下ろしてきた。

「ま……待て……! まさか……!」

視界が、暗転した。 柔らかく、湿った、肉の塊が、俺の鼻と口を完全に塞いだ。 甘く、むせ返るような、濃密な匂い。

「んぐっ! んむぅぅうう!」

「……どう? 私の匂い……。勇者様をイかせちゃった、私のおマンコ……」

声はくぐもって聞こえる。 彼女は、俺の顔面の上で、ゆっくりと腰を擦り付け始めた。 息が、できない。 必死で空気を吸おうとすると、彼女の秘部から滲み出た、生温かい蜜が口の中に流れ込んでくる。 それは、彼女の魔力が凝縮された、最強の媚薬だった。

「ん……んん……っ!」

脳が、痺れる。 視界がチカチカと明滅し、呼吸困難の苦しみと、媚薬による強制的な発情が、俺の精神を限界まで追い詰める。 俺は必死で手足をばたつかせた。 だが、レベル95とはいえ、二度の絶頂と媚薬、そして『核』を責められた後遺症で、体に力が入らない。 彼女は、俺の無様な抵抗を、太ももで押さえつける。

「あはっ……暴れてる……。苦しいの? それとも、気持ちいいの?」

ぐり、ぐり、と、俺の鼻先に、彼女の最も敏感な部分が押し付けられる。

「んんんんんんーーーーっ!」

もう、ダメだ。 死ぬ。 快楽で殺される前に、窒息死する。 そう思った瞬間、彼女はぱっと腰を浮かせた。

「ぷはぁっ! かはっ……! はぁ、はぁ……!」

俺は貪るように、埃っぽい空気を吸い込んだ。

「あははは! すごい顔! 涙と涎でぐちゃぐちゃ!」

サキュバスは、腹を抱えて笑っていた。

「……き、さま……!」

「はいはい、怒らないで。ほら、勇者様。また、こんなに……」

彼女が指差す先。 俺の分身は、窒息させられ、媚薬を摂取させられたというのに、三度、戦闘態勢に入っていた。

「……信じられない、化け物だ……俺の体は……」

「違いますよ。私が、上手なだけ」

彼女は、三度、俺の前に跪いた。 その瞳は、もはや遊びの色を消し、飢えた捕食者の色をしていた。

「……もう、やめてくれ……。レベルが……」

「大丈夫。レベルなんて、ただの飾りですよ」

彼女は、再び俺の分身を口に含んだ。

「んん……っ!」

今度は、最初から全力だった。 舌が、唇が、喉が、俺の全てを蹂躏する。 そして、彼女のもう片方の手が、再び俺の背後に回り込み……あの、禁断の『核』を、外側から、指で強く圧迫した。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っっ!!!!」

口と、内側からの、同時攻撃。 思考は一瞬で焼き切れ、俺は快楽の奴隷と化した。

「ほら、イって! イって! イきなさい、私の勇者様!」

「だめ、だめだめだめ! あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」

三度目の絶頂。 [レベル:88]

四度目の絶頂。 [レベル:79]

五度目の絶頂。 [レベル:65]

俺は、壊れた人形のように、ビクンビクンと痙攣しながら、快楽の波に身を任せ、魂を垂れ流し続けた。 絶頂の合間、朦朧とする意識の中で、俺は彼女を見た。 彼女は、俺の精気とレベルを吸い、見る影もなく美しく、力強くなっていた。 ボロボロだった布は、艶やかな魔力の衣に変わり、肌は真珠のように輝き、背中の翼は大きく、立派になっていた。 もはや、下級サキュバスの面影はない。 彼女は、俺の魂を糧に、上位の悪魔へと『進化』していた。

「……すごい……。力が、満ちてくる……。ああ、なんて美味しいの、勇者様のレベルって……」

彼女は、ぐったりと横たわる俺を見下ろし、ぺろりと唇を舐めた。 俺は、全身の倦怠感で、指一本動かせなかった。 レベル65。 まだ、常人よりは遥かに強い。 だが、四天魔と渡り合った頃の万能感は、どこにもなかった。

「……もう、やめてくれ……。殺すなら、殺せ……」

「殺す? とんでもない。こんなに美味しい『ご馳走』を、どうして殺す必要があるの?」

彼女は俺の髪を優しく撫でた。

「勇者様。私、決めた」

「……何を……」

「私、魔王様を超える」

「……!?」

「こんなに簡単なことだったんだ。最強の勇者を一人、こうして『飼って』しまえば、私は誰よりも強くなれる」

彼女は俺の耳元で囁いた。

「だから、勇者様。これから、毎日、私にあなたの『魂』をくださいね?」

ぞわり、と恐怖が背筋を駆け上がった。 こいつ、俺を生かしたまま、レベルが0になるまで搾り取る気だ。

「ふざけるな……! 誰が……!」

俺は最後の力を振り絞り、彼女を突き飛ばそうとした。 聖剣を……! だが、俺の手が彼女に触れるより早く、彼女の手が俺の腕を掴んだ。

「……っ!?」

痛い。 まるで、万力で締め上げられたかのような、圧倒的な力。 彼女のか細い腕が、俺の鍛え上げられた腕を、赤子が手を捻るように、いとも簡単にねじ伏せた。

「……え?」

信じられない。 力が……逆転、している?

「あはっ。どうしたの、勇者様? そんな力じゃ、私、倒せないよ?」

彼女は、俺のステータスを見たかのように笑った。 彼女の魔力が、俺のレベルを上回っていた。 俺のレベルは65。 だが、彼女は、俺から奪ったレベルで、今や……80、いや、それ以上に達している。

「嘘だ……こんな……下級サキュバスが……」

「もう下級なんかじゃないですよ。勇者様のおかげで、私は『大悪魔』リリスになりました」

彼女――リリスは、俺の腕を押さえつけたまま、ゆっくりと俺に跨った。

「さあ、勇者様。第二ラウンド、始めましょうか?」

「やめろ……! やめてくれ……!」

「やめない」

リリスは、俺の昂りを掴むと、それを自らの秘部へと導いた。

「これは……! 私への、ご褒美……!」

「よせ……! 入れるな……! あ……!」

ずぷり、と鈍い音と共に、俺の全てが彼女の中に飲み込まれた。 口内とは比較にならない、灼熱の、そして強烈な締め付け。

「あ゛……っ!」

「……っ! あぁ……! すごい……! 勇者様の、熱……! 全部、私の中に……!」

彼女は恍惚とした表情で、ゆっくりと腰を上下させ始めた。 ぎゅむ、と内壁が俺を締め上げ、こすり上げる。

「あ……! あ、ダメだ……! また、イく……!」

「いいよ。全部、出して。あなたの全て、私が受け止めてあげる……!」

ずちゅ、ずちゅ、と、廃墟の教会堂に、絶望的な水音が響き渡る。 俺は、もはや抵抗する術を持たなかった。 力で敵わない。 快楽からは、逃れられない。 俺は、最強の勇者から、サキュバスの餌へと堕ちた。

六度目。 [レベル:50]

七度目。 [レベル:30]

八度目。 [レベル:10]

俺の視界は霞み、意識は朦朧とし始めた。 体はもう、自分の意思とは関係なく、快楽に反応して痙攣するだけの人形と化していた。

九度目。 [レベル:3]

十度目。 [レベル:1]

「……あ……あ……」

もう、何も出ない。 快感すら、遠のいていく。 ただ、魂が吸い出されていく感覚だけが、生々しく俺を苛む。

「……すごい……。勇者様、もうレベル1……。なのに、まだこんなに……美味しい……」

リリスは、俺の上で妖艶に輝いていた。 彼女は、もはや四天魔すら凌駕するほどの魔力を放っていた。

「……もう、やめ……」

「はい。これで、最後ですよ」

彼女は、俺の唇に、優しくキスを落とした。

「ありがとう、私の勇者様。あなたのことは、忘れない」

そして、彼女は最後の搾取を始めた。 俺の、最後のレベルを奪うために。 俺の、命を、奪うために。

「あ゛……」

最後の絶頂。 [レベル:0]

俺の体から、完全に力が失われた。 聖剣の勇者カイトは、ここに消滅した。 意識が闇に沈む直前、俺が最後に見たのは、魔王をも超える力を手に入れ、満足げに微笑む、一匹の魔物の姿だった。

「さて……。じゃあ、まずは手始めに……魔王様でも、喰らいに行こうかな」

リリスは、動かなくなった俺の亡骸を一瞥すると、大きく翼を広げ、廃墟の空へと飛び立っていった。 世界を救うはずだった勇者は、誰にも知られることなく、一体のサキュバスの糧となり、世界の危機は、形を変えて続いていく。

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