宝くじで10億当てて会社を辞めた俺、退屈しのぎに入った秘密カジノで妖艶なバニーガール達に身も心も搾り尽くされ、快楽廃人に堕とされるまで
三十路を過ぎた平凡なサラリーマン、佐藤健太。 ある日、気まぐれで買った宝くじが【10億円】に化けた。 会社を辞め、手に入れた金で自由を謳歌するも、心は虚しさで満たされない。 そんな彼が辿り着いたのは、選ばれた者だけが入れるという伝説の会員制カジノ『パレス・アルカディア』。 そこで彼を待ち受けていたのは、人間離れした美貌を持つ妖艶なバニーガールたちと、 全財産と理性を賭ける、甘く危険な遊戯だった――。
ふと、窓の外に目をやった。ありふれたオフィス街の風景。パソコンのモニターと、積み上げられた書類の山。それが、僕、佐藤健太の日常だった。三十路を越え、中小企業の営業部で課長という、聞こえはいいが中間管理職のストレスを一身に受けるだけの役職に就いて五年。夢も希望も、とうの昔にすり減って、ただ惰性で日々をやり過ごすだけの生活。そんな灰色の日常が、一枚の紙切れによって唐突に終わりを告げた。
「……は?」
昼休み、同僚たちと定食屋でテレビを眺めながら味噌汁を啜っていた時だった。画面に映し出されたのは、サマードリーム宝くじの当選番号。財布の奥でくしゃくしゃになっていた、気まぐれで買った十枚の宝くじ。まさか、と思いながらも、スマホで番号を照会した指が震えた。一等、前後賞合わせて、十億円。
桁が多すぎて、しばらく脳が理解を拒んだ。手の震えが止まらない。心臓が警鐘のように鳴り響き、血の気が引いていく。同僚の声が遠くに聞こえる。僕は「急用ができた」とだけ告げて席を立ち、会社のトイレの個室に駆け込んだ。何度も、何度も番号を確認する。間違いなく、僕の手の中にあるこの紙切れが、十億円の価値を持つ。
その日から、世界は色を変えた。 辞表を叩きつけ、上司の引き留める声を背にオフィスを出た時の解放感。銀行の個室で、通帳に印字された天文学的な数字を見た時の眩暈。もう、満員電車に揺られることも、理不尽な上司に頭を下げることもない。僕は自由になったのだ。
しかし、自由とは、かくも持て余すものだったのか。 都心のタワーマンションの最上階をキャッシュで買い、高級車を乗り回し、一流レストランで舌鼓を打つ。最初の数週間は夢見心地だったが、すぐに虚しさが心を支配し始めた。金で買えるものは、ほとんど手に入れた。だが、心の渇きは一向に癒えない。平凡な日常を憎んでいたはずなのに、あまりに非日常的な毎日が、僕を孤独にした。
そんな時だった。旧友との飲み会で、ある噂を耳にしたのは。 「なあ、ケンタ。お前なら行けるんじゃないか?『パレス・アルカディア』」 それは、政財界のトップや海外のセレブリティだけが招待されるという、伝説の会員制カジノの名前だった。そこでは、金が金以上の意味を持つという。一夜にして天国も地獄も見ることができる、究極の遊戯場。
「選ばれた人間しか入れない、本物の夢の世界だぜ」
友人の言葉が、僕の心の奥底で燻っていた欲望の種火に、油を注いだ。そうだ、僕も選ばれた人間なのだ。十億円という大金は、そのための招待状に違いない。
*
紹介状も何もない。僕はただ、ネットで調べ上げた都内某所にある、何の変哲もないビルの前に立っていた。黒塗りの重厚な扉には、看板すら出ていない。インターホンを鳴らすと、カメラが僕の姿を無機質に捉えた。
「会員様でしょうか?」 「いや、違うんだが……」 「申し訳ございませんが、会員様以外は……」 「十億、ある」
僕はカメラに向かって、銀行の残高証明アプリの画面を見せつけた。数秒の沈黙の後、重い金属音と共に扉が開いた。
息を呑んだ。 外の地味な装いからは想像もつかない、豪奢な空間が広がっていた。天井には巨大なクリスタルのシャンデリアが星屑のように輝き、床には深紅の絨毯がどこまでも続いている。空気に混じるのは、高価な葉巻と香水の香り。映画でしか見たことのないような、非現実的な世界。 完璧なタキシードを着こなした初老の支配人に案内され、僕はメインフロアへと足を踏み入れた。喧騒の中、ルーレットの玉が回る音、カードが配られる音、そして人々の抑えた興奮が混じり合い、独特の熱気を生み出している。
そして、その熱気の中心にいたのが、彼女たちだった。 黒いエナメルのハイヒールに、艶めかしい光沢を放つ黒のレオタード。ピンと張った白いカフスと蝶ネクタイ。そして、頭には愛らしい黒のうさ耳。バニーガール。だが、僕が知っているそれとは、まるで次元が違った。モデルや女優ですら霞んで見えるほどの、完璧な美貌とスタイル。彼女たちは、この楽園に咲く、毒を秘めた華だった。
僕はブラックジャックのテーブルに導かれた。ディーラーを務めるのは、腰まで届く銀色の髪をポニーテールにした、涼やかな目元のバニーガールだった。
「ようこそおいでくださいました、お客様。わたくし、ノアと申します」
透き通るような声。だが、その瞳の奥には、僕の全てを見透かすような怜悧な光が宿っていた。
「あ、ああ……」
緊張で声が上ずる。チップを買い、ゲームが始まった。カードを配るノアの指先は、まるで芸術品のようにしなやかで美しい。その動きに見惚れているうちに、ゲームは進んでいく。 最初はビギナーズラックか、面白いように勝てた。チップの山が積み上がっていく。興奮とアルコールで、気分が高揚していく。
「お客様、とてもお強いのですね」
ノアがふわりと微笑む。その瞬間、テーブルの下で、僕の太ももに柔らかい感触が触れた。見ると、隣の席との間から伸びたノアの脚が、僕の脚にぴたりと寄り添っていた。シルクの網タイツ越しの、弾力のある太ももの感触。
「っ……」
心臓が跳ねる。偶然か?いや、違う。彼女は僕の反応を楽しんでいる。
「次、どうされますか?」
カードを引くか、ステイするか。思考が麻痺する。ノアが身を乗り出し、僕の耳元で囁いた。
「わたくしなら、もう一枚引きますわ」
甘い香りと、温かい吐息。耳朶をかすめる柔らかな唇の感触に、背筋がぞくりと震えた。僕は言われるがままに「ヒット」と告げ、そしてバーストした。
「あら、残念でしたわね」
悪びれもせず、悪戯っぽく笑うノア。僕のチップが、音を立てて彼女の元へ吸い込まれていく。悔しいはずなのに、それ以上に、僕の体は興奮に支配されていた。 その後も、ゲームは続いた。だが、僕の意識はもはやカードにはなかった。ノアのさりげないボディタッチ、挑発的な視線、甘い囁き。それら全てが、僕の理性を少しずつ、確実に蝕んでいった。チップは見る見るうちに減っていく。それでも、僕は席を立てなかった。この蠱惑的な罠から、抜け出したいとは思わなかった。
数千万円のチップが溶けた頃だった。
「お客様、こちらのゲームはもうお気に召しませんか?」
ノアが僕の肩に手を置き、体を寄せてくる。豊かな胸の感触が、腕に押し付けられる。
「でしたら、もっと愉しいゲームをご用意しておりますが……いかがなさいますか?」
その誘いは、悪魔の囁きそのものだった。僕は、抗う術を持たなかった。
*
案内されたのは、最上階にあるVIPルームだった。メインフロアの喧騒が嘘のような、静かでプライベートな空間。部屋の中央には、緑のフェルトが張られたポーカーテーブル。そして、そこにはノアだけでなく、さらに二人のバニーガールが待っていた。 一人は、燃えるような赤い髪をショートカットにした、快活な笑みが印象的な女性。胸元がはち切れそうなほど豊満で、その健康的な色香に目が眩みそうだ。
「アタシはフレア!よろしくね、お客さん!」
もう一人は、黒髪のボブで、物憂げな表情を浮かべた女性。口数は少ないが、そのミステリアスな雰囲気が逆に男の独占欲を掻き立てる。
「……ミオです」
ノア、フレア、ミオ。三人のバニーガールに囲まれ、僕はテーブルに着いた。
「ここでは、特別なポーカーを嗜んでいただきます」
ノアが、滑らかな手つきでカードを配りながら言った。
「お客様が勝てば、チップはもちろん、わたくしたちから特別な『ご褒美』を差し上げますわ」 「ご褒美?」 「ええ。お客様のお望みのこと、何でも……♥」
語尾にハートが付きそうな甘い声で、ノアが僕の瞳を覗き込む。ゴクリと喉が鳴った。
「ただし」
フレアが身を乗り出し、悪戯っぽく笑う。
「お客さんが負けたら、チップの他に……ちょっとだけ『お代』をいただくからね?」 「お代?」 「それは、始まってからのお楽しみ、です」
ミオが静かに付け加えた。 一体、何を賭けさせられるのか。不安よりも、未知の体験への期待が勝っていた。僕は頷き、ゲームの開始を促した。
最初の数ゲームは、探り合いだった。だが、僕が一度負けた時から、その「お代」の意味が明らかになった。
「はい、残念。お客さんの負けー」
フレアが勝ち誇ったようにカードを見せる。
「じゃあ、お代、もーらいっ♥」
そう言うと、彼女は僕の隣にぴったりと座り、僕のシャツの合わせ目に手を入れてきた。
「ひゃっ……」
素肌に触れる、ひんやりとした指先。そのまま手は胸元を這い、左の乳首を指先でつまんだ。
「あっ、な……っ」
くりくり、と弄ばれる。男のそこが、こんなにも敏感だなんて知らなかった。ぞくぞくとした快感が背筋を駆け上り、思わず声が漏れる。
「ふふっ、可愛い声♥お客さん、ここ、弱いでしょ?」
フレアは楽しそうに笑いながら、執拗に乳首を責め立てる。カリカリと爪で引っ掻かれ、指の腹で潰される。その度に、僕の体はびくんと跳ねた。
「さあ、ゲームの続きですわ」
ノアが冷静に告げる。乳首を責められながら、どうしてポーカーに集中できるだろうか。僕は完全に上の空で、次のゲームもあっさりと負けた。
「次は、わたくしの番ですわね」
今度はノアが、僕の背後に回った。そして、両手で僕の肩を優しく揉み始める。
「お客様、お疲れでしょう?」
その手つきはプロのマッサージ師のようだったが、すぐにその目的が違うことを思い知らされた。指先が首筋を撫で、そのまま耳朶に移動する。
「んちゅっ……れろっ……」 「ひぁぁっ……!」
耳の縁を唇で吸われ、熱い舌が耳の穴の周りを這い回る。温かい吐息が吹き込まれる度に、脳が痺れるような快感が全身を貫いた。思考が蕩けていく。 さらに次のゲームに負けると、ミオの番だった。彼女は無言で僕の前に立つと、ゆっくりとハイヒールを脱ぎ、その美しい脚を僕の膝の上に乗せてきた。
「……足、揉んで」
命令口調。だが、それに逆らう気は起きなかった。僕は言われるがままに、彼女の滑らかなふくらはぎを揉み、足の裏を指圧する。ミオは気持ちよさそうに目を細め、もう片方の脚で、僕の股間をゆっくりと擦り始めた。 ズボンの上から、硬く膨れ上がった僕の分身を、ピンヒールの先端でぐりぐりと刺激する。
「んぐっ……!」
声にならない呻きが漏れる。焦らし。これは、徹底的な焦らしだ。勝てば彼女たちを自由にできるという餌をぶら下げられ、負けるたびに快感という名の罰を与えられる。その快楽は、決して射精には至らない。ただひたすらに、僕の欲望を煽り立て、理性を焼き尽くす。 チップはどんどん減っていく。それと反比例するように、僕の体の熱は上がっていく一方だった。 乳首はフレアに開発され、少し触れられただけでびんびんに硬くなるようになってしまった。耳はノアの舌の感触を覚えてしまい、彼女の吐息だけで腰が砕けそうになる。そして股間は、ミオの脚によって常に刺激され続け、爆発寸前の状態だった。
「お客様、チップがもうございませんわ」
ついに、僕の目の前のチップがゼロになった。これで終わりなのか?この焦らし地獄から解放されるのか? いや、違った。
「ご安心ください。お客様のために、『特別融資』の制度がございます」
ノアが取り出したのは、一台のタブレットだった。そこには、僕の銀行口座と直結する送金画面が表示されていた。
「こちらにサインをいただければ、お客様の口座から直接チップを補充いたします。レートは、一千万円で百万チップ。いかがなさいますか?」
正気の沙汰ではない。だが、今の僕に正常な判断力など残っているはずもなかった。目の前には、僕を快楽の淵へと誘う三人の悪魔。このまま終わるなんて、耐えられない。もっと、もっと彼女たちに弄ばれたい。
「……頼む」
僕は、震える手でタブレットにサインをした。口座の残高が、一瞬にして八桁も減る。だが、その喪失感よりも、これから与えられるであろう快楽への期待が、遥かに上回っていた。
*
僕がサインをした瞬間、部屋の空気が変わった。ゲームはもう終わりだと言わんばかりに、ノアがカードをテーブルの脇に片付ける。
「さあ、パーティーの続きを始めましょうか」
ノアの瞳が、妖しく輝いた。
「まずは、その邪魔なローブを脱いでいただきましょうか」
三人に取り囲まれ、あっという間に服を剥ぎ取られる。完全に裸にされた僕の体は、彼女たちの好奇の視線に晒された。恥ずかしさで顔が熱くなる。だが、それ以上に、屹立したペニスが彼女たちの視線だけでさらに硬度を増していくのが分かった。
「うふふ、すごいことになってる♥」
フレアが僕のペニスを指でつつく。
「ひゃんっ!」
情けない声が出た。亀頭がびくんと震え、先端から透明な雫が溢れ出す。
「まずは、体を綺麗にしないとね」
フレアとミオに両腕を掴まれ、僕は部屋の奥にあるシャワールームへと引きずられていった。ガラス張りの豪華な空間。そこで僕は、彼女たちによる「洗浄」を受けることになった。
「じゃあ、いくよー」
フレアが僕の体に温かいシャワーをかけながら、泡立てたスポンジで全身を洗い始める。その手つきは、ただ体を洗うというよりも、愛撫そのものだった。脇の下を、胸を、腹を、そして内ももを、スポンジが滑るたびに甘い疼きが走る。
「……こっちも」
ミオが、僕の後ろに回り、無言で僕の尻を洗い始めた。指が割れ目に食い込み、肛門の周りを執拗に撫で回す。
「んっ……あ、そこは……」 「……汚れてる」
短い言葉と共に、指先がさらに深く食い込んでくる。くちゅり、と小さな水音が立ち、僕の体は羞恥と快感に震えた。 そして、ノアが僕の前に跪いた。
「一番大事なところは、わたくしが念入りに洗って差し上げますわ」
そう言うと、彼女は泡のついた手で僕のペニスを優しく握り、上下に扱き始めた。
「あ……あぁっ……!」
ぬるぬるの泡が、極上の潤滑剤となる。亀頭が、竿が、裏筋が、彼女の滑らかな手のひらの中で揉まれ、扱かれる。気持ち良すぎて、腰が勝手に動き出しそうになる。
「まだですわ。まだイってはダメ……♥」
ノアは僕の目を見つめながら、囁く。そして、おもむろに口を開き、僕の亀頭をぱくりと咥えた。
「んぐぅぅっっ!!」
温かく、柔らかい口内。泡のせいで、ぬるぬるとした舌がまとわりつき、吸い付く力がダイレクトに伝わってくる。じゅるじゅると音を立てて吸われ、舌でカリの周りを舐められる。もう、限界だった。
「イくっ、イっちゃう……!」 「ダメ、と言っているでしょう?」
ぴしゃり、と冷たい声。その瞬間、口が離れ、代わりにフレアが僕の両方の乳首を力強くつねった。
「いぎゃあああっっ!!」
射精寸前の快感が、乳首の鋭い痛みと快感に上書きされる。脳がぐちゃぐちゃになり、腰から力が抜けた。射精感は霧のように消え去り、代わりに全身を言いようのない脱力感が襲った。
「ふふ、これで綺麗になりましたわね」
ノアが満足そうに微笑む。僕は、三人に支えられなければ立っていることもできないほど、骨抜きにされていた。
シャワールームから出ると、僕は部屋の中央にあるキングサイズのベッドにうつ伏せに寝かされた。
「それじゃあ、メインディッシュの時間だよっ♥」
フレアが楽しそうに言うと、僕の背中にぬるりとした温かい液体が垂らされた。アロマオイルだ。
「お客様の体を、隅々まで味わって差し上げますわ」
ノアの声と共に、僕の背中に柔らかな感触が重なった。フレアとミオも、僕の体の両脇に横たわる。四つの手が、オイルを塗り広げながら、僕の全身を撫で回し始めた。 背中を、腰を、尻を、太ももを、ふくらはぎを。滑るような指先が、僕の体の性感帯を的確に探し当て、刺激していく。
「あっ……そこ……んぅ……」
特に、フレアの指は執拗に僕の尻の割れ目をなぞり、ミオの指は太ももの付け根をくすぐり続けた。そして、ノアの手は腰のあたりを撫でながら、時折、僕のペニスを背後から弄んだ。
「気持ちいい……?」 フレアが耳元で囁く。 「は、い……きもち、いぃ……」 「もっと気持ちよくなりたい?」 「なり、たい……」 「じゃあ、もっとお金、使ってくれる?」
その言葉は、まるで催眠術のようだった。僕は、ほとんど無意識のうちに頷いていた。その返事を聞くと、彼女たちの愛撫はさらに官能的で、大胆になっていった。 ミオが僕の体を仰向けにひっくり返す。目の前には、三人のバニーガールの豊満な体が広がっていた。
「さあ、ご褒美ですわ」
ノアが僕の上に跨り、いわゆるパイズリの体勢で、僕のペニスを胸の谷間に挟み込み、胸を動かし始めた。
「んむっ……んぐっ……!」
ふわふわで温かい感触に、ペニスが喜びの声を上げている。 同時に、僕の両側ではフレアとミオが奉仕を始めた。フレアは、開発されきった僕の乳首を口に含み、じゅるじゅると音を立てて吸い始めた。
「あひぃぃっ!そ、こは……ダメぇ……!」
吸われ、舌で転がされ、時々軽く歯を立てられる。それだけで、射精とは違う種類の、脳が痺れるような絶頂が何度も僕を襲った。体がびくんびくんと痙攣する。 そして、ミオは僕の足元にいた。彼女は、僕の足の指を一本一本丁寧に舐め、しゃぶり、そしてゆっくりと脚を這い上がってくる。足首を、ふくらはぎを、膝の裏を。彼女の舌が通った跡は、まるで火を点けられたように熱くなった。 パイズリの快感、乳首責めの快感、そして足への愛撫による快感。三方向からの同時攻撃に、僕の思考は完全に停止した。ただ、与えられる快楽に身を捩り、喘ぎ声を上げることしかできない。
「お客様、まだまだ足りませんわよね?」
ノアが僕のペニスを胸から解放し、にやりと笑う。
「もっと、もっとわたくしたちにお金を貢いでくだされば、もっと凄い快楽を……あげますわよ?」
タブレットが、再び僕の目の前に差し出される。表示された送金額は、先ほどよりもさらに大きい。一億円。僕は、何の躊躇もなく、そこにサインをした。もはや、金の価値などどうでもよかった。この快楽が続くのであれば、全財産を失っても構わないとすら思っていた。
*
僕が再びサインをしたのを確認すると、三人のバニーガールは満足そうに微笑み合った。
「ふふ、お客様は本当に素直な方ですわね」
ノアが僕の頬を優しく撫でる。その目は、獲物をいたぶる捕食者のそれだった。
「では、約束通り、最高の快楽をお届けいたします」
ノアの合図で、フレアとミオが僕の手足をベッドの四隅に備え付けられた枷で固定した。完全に無防備な大の字。これから何をされるのかという恐怖と、抗えない快楽への期待で、心臓が早鐘を打つ。
「まずは、準備運動とまいりましょうか」
ノアが僕の顔の横に座り、僕の唇に自分の唇を重ねてきた。それは、これまでの戯れのようなキスとは全く違う、全てを奪い尽くすような、濃厚で支配的なディープキスだった。
「んむっ……んんぅぅっ……!」
唇をこじ開けられ、彼女の舌が僕の口内に侵入してくる。歯茎をなぞり、頬の裏を擦り、僕の舌を捕らえて絡め取る。逃げようとしても、後頭部をがっちりと抑えられていて動けない。じゅるじゅるという粘着質な水音と共に、彼女の唾液が僕の喉の奥へと流し込まれていく。その甘美な毒に、脳がゆっくりと溶かされていく。 僕がキスで意識を奪われている間に、フレアとミオはそれぞれ僕の体の上下に分かれて配置についた。 フレアは、僕の胸元に跨り、両方の乳首を同時に責め始めた。片方は指で、もう片方は口で。
「んちゅっ……かりかり……くにくに……♥」 「あぎゃっ……ひぃっ……!」
指で強く捻られ、爪で引っ掻かれ、唇で吸い上げられ、舌で転がされる。左右から同時に加えられる刺激は、相乗効果で快感を何倍にも増幅させた。快感の波が、射精を伴わないまま何度も僕を打ちのめす。その度に、僕の体は枷に繋がれたまま無様に痙攣した。 そして、ミオは僕の股間にいた。彼女は僕の睾丸を優しく手のひらで包み込むと、もう片方の手でペニスの先端を弄び始めた。
「……ここ、好き?」
尿道口の周りを、指先でくすぐるように撫でる。
「ひっ……!あ、ああっ……!」
ぞわぞわとした、今まで感じたことのない種類の快感が下腹部から突き上げてくる。ミオはさらに、その指を僕の肛門へと伸ばした。
「……こっちも、好きに、なる」
つぷり、と指が抵抗なく中へと侵入してくる。シャワーの時に一度経験しているとはいえ、その異物感と背徳感に体が強張る。だが、ミオの指は内部で巧みに動き、僕がまだ知らなかった快感の在処を探り当てた。ぐり、と内壁のある一点を押された瞬間、
「うおおおおおっっ!!」
ペニスからではない、体の奥底から爆発するような、凄まじい快感が僕を襲った。前立腺を刺激されたのだ。それは、射精とは比較にならないほど強烈で、根源的な快楽だった。 キスで口を、フレアに乳首を、ミオにペニスと肛門を。全身の急所を同時に、寸分の狂いもなく責め立てられる。快楽の洪水。逃げ場などどこにもない。僕はただ、喘ぎ、叫び、涙と涎を垂れ流すだけの肉人形と化していた。
「お客様、そろそろイきたくて堪らないのではありませんか?」
ノアが唇を離し、恍惚とした表情で僕を見下ろす。
「はぁっ……はぁっ……い、イきたい……もう、イかせてくれ……!」
僕は、もはや懇願することしかできなかった。
「よろしいでしょう。ですが、ただではイかせませんわ」
ノアはそう言うと、フレアとミオに目配せをした。二人は頷き、僕の体を横向きにさせる。そして、僕の後ろにノアが、前にフレアが、そして股間にミオが、それぞれ位置取った。
「これから、わたくしたち三人で、お客様を同時に犯して差し上げます」
ノアの言葉の意味を、僕はすぐには理解できなかった。
「さあ、始めましょうか。地獄のフルコースを」
最初に動いたのは、ミオだった。彼女は僕のペニスを咥え、深く、激しいフェラチオを始めた。ごぶごぶという音と共に、喉の奥で亀頭が扱かれ、僕はそれだけで意識が飛びそうになる。 次に、フレアが僕の口に彼女自身の乳首を咥えさせてきた。
「ほら、吸っていいよ♥」
僕は言われるがままに、その硬く尖った乳首を吸い、舐めた。甘いミルクのような味がした。自分が他人の乳首を吸っているという倒錯的な状況が、さらに興奮を煽る。 そして、最後にノアが動いた。彼女は潤滑剤をたっぷりと塗った自身のペニス―――それは、精巧に作られたペニスバンドだった―――を、僕の肛門に突き立てた。
「い、いや……ま、待っ……!」 「もう遅いですわ」
ずぶり、と抵抗虚しく、極太の異物が僕の後ろをこじ開けて侵入してくる。
「あああああああああっっ!!」
裂けるような痛みと、内側から押し広げられる圧迫感。そして、前立腺を直接抉られる、暴力的なまでの快感。それらが渾然一体となって、僕の脳を焼き切った。 口はフレアの乳首で、ペニスはミオの口で、そして尻はノアのペニスで。僕の体の全ての穴が、三人のバニーガールによって同時に犯される。 ぐちゅぐちゅ、ずぶずぶ、じゅるじゅる。自分の体から発せられるとは思えない、淫らな音が部屋に響き渡る。 もう、自分が誰で、ここがどこで、何をしているのかも分からなかった。痛みも、快感も、屈辱も、全てがぐちゃぐちゃに混ざり合って、ただ巨大な悦楽の渦となって僕を飲み込んでいく。
「さあ、イきなさい!」
ノアの命令と共に、ミオの吸引が激しさを増し、ノアの腰の動きが速くなる。 もう、我慢できなかった。
「イぐっ……イぎますぅぅぅぅぅっっ!!」
どびゅくっ!びゅるるるるっ!びゅくびゅくびゅくっ!
人生で経験したことのない、激しい射精だった。精液が枯れ果てるのではないかと思うほど、長く、大量に、僕はミオの口の中に放ち続けた。絶頂の波が何度も何度も押し寄せ、その度に僕の体は激しく痙攣した。 全てを出し尽くし、僕の意識は真っ白な光の中に消えていった。
*
どれくらいの時間が経ったのか。 僕が意識を取り戻した時、ベッドの上には僕一人だけが横たわっていた。体の枷は外されていたが、指一本動かすのも億劫なほどの虚脱感に襲われていた。 部屋の隅のソファに、三人のバニーガールが優雅に座り、こちらを見ている。その手には、あのタブレットがあった。
「……お客様、お目覚めになりましたか」
ノアが、事務的な口調で言った。
「残念なお知らせですが、お客様の銀行口座の残高が、ゼロになりましたわ」
画面を見せられる。そこには、確かに「残高 0円」の文字が冷たく表示されていた。僕がサインをした後も、彼女たちは僕が意識を失っている間に、僕の資産の最後の一滴まで吸い上げていたのだ。十億円。あの、人生を変えたはずの大金は、跡形もなく消え去っていた。
「よって、本日のサービスは、これにて終了となります」
フレアが、先ほどまでの甘い声とは違う、冷たい声で言う。
「……楽しかったよ。お客さんのおかげで、今月のノルマ、達成できそう」
ミオが、初めて感情のこもった、嘲るような笑みを浮かべた。
「……また、金ができたら、来い」
僕は、何も言えなかった。全てを失った。金も、尊厳も。残ったのは、体に刻み込まれた、地獄のように甘美な快楽の記憶だけ。 彼女たちに服を着せられ、まるでゴミでも捨てるかのように、僕はカジノの外に放り出された。夜明け前の、冷たいアスファルトの上。数時間前まで、僕は世界の頂点にいる気分だった。それが今や、一文無しの廃人だ。 夢だったのだろうか。いや、違う。全身の気怠さと、体の奥に残る疼きが、あれが紛れもない現実だったと証明している。
ふらふらと、当てもなく歩き出す。タワーマンションも、高級車も、もう僕のものではない。戻る場所など、どこにもなかった。 頭の中に、あの快感が蘇る。ノアの舌、フレアの指、ミオの脚。そして、三人に同時に犯された、あの破滅的な悦楽。 もう一度。 もう一度、あの快楽を味わいたい。 そのためなら、何でもする。
僕は、空っぽになった頭で、ただそれだけを考えていた。アスファルトに落ちた自分の影は、欲望だけを求める、醜い獣のようだった。 あの楽園(アルカディア)に戻るため、僕はこれから、どんな地獄にでも身を投じるのだろう。全ては、あのバニーガールたちにもう一度会うためだけに。